Comments by Dr Marks

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ユダヤにもある「生類憐みの令」:ヨム・キップール関連の記事の一つとして

ヨム・キップール(Yom Kippur, 贖罪日)は金曜日の日没からだ。身を浄め罪を悔い改める日でレビ記23章27節の規定ではあるが、同時に神の許しを期待できる喜びの祭日でもある。

よく、ユダヤキリスト教の伝統は神中心であり、次に神の似姿(イマーゴ・デイ)である人間は尊重するが、それ以外の動物は殺生しても気が咎めないようだ、などと言われる。そう、そのとおり。ミサや供養は人間の場合であって、犬猫の供養をすることはない。(仏教でも、犬猫供養は異端の仏教と眉をひそめるそうではあるが・・・。)

しかし、だからといって動物に愛情を注がないとか無闇に殺生するようなことをユダヤキリスト教がしているとは思わないだろう。そう、そのとおり。人間の用のために創られたとはいっても、神の作品であることに変わりはない。虫けらだって無闇に殺してはならない。

そんなところから、外典である「幼児期イエス福音書」のようなものは、正統な(敢えて使わせてもらう)キリスト教徒が読めば違和感を覚えるはずだ。命をおもちゃにするイエスなど存在するのがおかしい。

ユダヤ教徒も、正典に明記されてはいなくても、ヨム・キップールには毛皮や革製品を身に着けないという習慣がある。悔い改めの日に、殺された動物の体を身に着けるのはそぐわないからだ。生類憐れみの令である。ヨウツベでも最後に言っているだろう。レザーは身に着けるなと。