Comments by Dr Marks

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『羅府新報』の記者、「ロス疑惑」の「ロス」に物言い

ロスアンジェルスには100年ほどの伝統がある日系新聞(現在、半分英語)『羅府新報』がある。購読している日系の知人が一週間おきにくらいに古新聞を届けてくれるので、その一週間分を15分ほどで目を通すのが習慣だ。ほとんど特筆すべき記事はないし、古いので「新」聞とは言えないが、教会案内などでどこの日系教会にどんなことが起こっているかなどの情報源としては貴重だ。

今日の朝、先日届けられたものをふと見ると、ある記者が、いわゆるロス疑惑(三浦事件)の「ロス」が不都合だと書いている。なるほど、ロスアンジェルスのことを「ロス」などと言うのは日本人だけだ。確かに、日系アメリカ人なら言わない(だろう)が、このロスアンジェルスに住んでいる日本人(とくに日本人同士でしか生活していない日本人)は「ロス」という。ロスアンジェルスと言わないで「ロス」と言うのが、さもロスアンジェルス通のつもりかもしれない。

しかし、ロス(los)とは、スペイン語で男性複数の定冠詞でロスの付く地名など、この辺りにはごちゃまんとある。つまり、英語でザ(the)と言われたって、「何?」ということになる。記者の言わんとしていたこともそのようだ。確かに、日本人だけがロスと言うのは不思議。我々は(記者もそう書いているが)私がいつもしているようにLA(エルエイ)と略して言うことはあるが、ロスとは絶対に言わない。

この記者はついでにLAX(ロスアンジェルス国際空港の略号)についても述べている。日本人はラックスと発音するらしい(本当か?)。しかし、我々は普通、エルエイエックスと発音している。これも記者さんが言うとおりだ。タクシー利用の際はご注意ね。ラックスなんて言ったら、変なところに連れてかれるよ。そして、疑惑の銃弾ナンチャッテ。