Comments by Dr Marks

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Entries from 2011-07-01 to 1 month

会話のない小説:とくに欧米文学について

余のブログでは、いわゆる意味段落と形式段落について二度ほど触れたので、そのキーワードで辿り着く人も少なくない。日本の学校だけの人は、段落に二つの形式があることに何の疑問も抱かないだろう。しかし、アメリカ人に日本語を教えて中級くらいになると…

ヒットラーのポーランド侵攻とギンペルの父アッバの運命

「もう一つのギンペル物語」は、あと2章で終わる予定だ。今度はハッピーエンドだから安心しな。それにしてもポーランド侵攻は1939年の9月だから、それに合せていなければならない。ハナカーとかさ。余のブログにたびたび登場するエンシノ市のガートルード婆…

「ありがとう」と言って食べる文化と「ありがとう」と言って食べない文化

今、余はTwitterのアカウントを二つ持っている。一つは英語とイーディッシュ語専用であるが、ここ数週間つぶやいていない。もう一つは日本語を主にしたものだったが、昨日からドイツ語でしかつぶやかないことにした。なぜドイツ語かというと、ちょっとフラン…

祈祷ショールと経箱について

今まで小説の中で二度ほど出た「祈祷ショール(tallit, prayer shawl)」と「経箱(tefillin, phylacteries)」について、なじみのない人の為に写真を紹介しておく。前者はユダヤ教の男用の祈祷ショールで後者は同じくユダヤ教の男用であるが額に載せた経箱…

 第4章

アイザック・シンガー原作『チビの靴屋たち』 (もう一つのギンペル物語)第4章 フランポールの荒廃それから、ほぼ四十年が過ぎ去った。オーストリアに併合されているときに、ペシャがコレラで死んでからもだいぶ経った。アッバの息子たちは、アメリカで金…

 第3章

アイザック・シンガー原作『チビの靴屋たち』 (もう一つのギンペル物語)第3章 ギンペルがアメリカに移民するだからこそ、ことわざにも言うように、「人が計画すると神が笑う」のだ。ある日、アッバが長靴に取り掛かっていると、長男のギンペルが仕事場に…

この人たちの数年後の運命を考えると・・・胸ふたぐ

1938年のポーランドのユダヤ人らしい。生き延びた人もいるのだろうが、ほとんどは・・・。なおヘブル(イーディッシュ)文字でYehudi Pulin と読めるのは、この映画のクレディット(作者名)だろうか。よくわからない。

 第2章

アイザック・シンガー原作『チビの靴屋たち』 (もう一つのギンペル物語)第2章 アッバと彼の七人の息子たちギンペルが長子なので、父親の跡目を継ぐものと定められていたから、父の彼への関心は格別であった。最良のヘブル語の先生につき、更に、イーディ…

God Bless America

何にも書いていないのではブログじゃないので一言。God blesses America ではなく、God bless America である。これは(May)God bless America! だからだが、新しい(現代崩れした)英語訳聖書で God blesses .. という表現を見ることがある。嫌だな・・・。