Comments by Dr Marks

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Entries from 2008-11-01 to 1 month

名誉市長(self-appointed)としてしばしば訪れる町、ヴェントゥーラ(Ventura)

正面が市庁舎ヴェンチュラなどと言う人もいるが、一応はヴェントゥーラが正しい。L.A.から101号線で西に向かい1時間半ほどで着く。L.A.とサンタバーバラ市の間にあって、人口10万人、白人種が多く保守層が多い。この点、同様に白人種が多くてもリベラルが多…

コネなしで大学教授になるのは至難の業―なに、蝶ネクタイとか機内持ち込み旅行カバンの話ですよ

雑踏の中、買い物に行って買うべきものは何もない。いや、赤に近いえんじ色で無地の蝶ネクタイ1本だけ買った。75%引きだったから只みたいなものだ。今回の学会場では年寄りのほかに若者数名が蝶ネクタイをしていたが、昔に比べれば少なくなった。なんでも…

アテナの胸の女の子はゴルゴ13だった

あの埋葬用油壺(lekythos)の女性は、女神アテナ(Athena、ギリシア語では英語に近い発音になってアセーナ)であることをAntonian氏より教示いただいた。確かに、同じボストン美術館の所蔵品リストの中に別のレキュソスがあり、そこに同じ胸当てを着けた人…

埋葬と美術−雨の中、ボストン美術館(Museum of Fine Arts, Boston: MFA Boston)を訪ねて

日中も氷点下が続いていたのに、俄かに温かくなったと思ったら、土砂降りの雨となっていた。何とか飛行場に向かう前にボストン美術館に行く時間を工面できた。ホテルから15分も歩けば行き着けるのにタクシーを使った。ふと見ると、17ドルの入場券の右端に、1…

あっ、今日はサンクスギヴィング(感謝祭)だ

今年は何も準備していないし、誰も招待せず、誰にも招待されない(昨日、誘いが2件あったが断った)。昼に来客があるがそれだけだ。その客人も我が家に用事で来た後はパーティーに行くそうだから、簡単な昼食だけ出して上げるだけだ。夜(夕食)はどうしよ…

「トリノの聖骸布」再び―あるいは、ラテン語やギリシア語で書くより英語で書くのが嫌いなアントニオ君についてわかったこと若干

やはりカトリックの方々にとっては重要な問題のようでもありますので、早速ながら(十分な検討もしないでの意味)若干の情報をお伝えします。ボストン美術館の写真は後日といたします。アントニオ君(Antonio Lombatti)は、もちろん(私は知りませんでした…

取り急ぎいくつか―SBL Boston 2008

いよいよ忙しくなってしまった。またハーヴァードに行くかもしれないので、とうとうボストン美術館は目と鼻の先なのだが(てか、ボストンは川向こうのケンブリッジを含めてもすべて目と鼻の先の小さな町)行けないだろう。昨日、カスというかスカの発表が続…

ペテン師映画屋ヤコボヴィッチ(Jacobovici)の嘘とトリノの聖骸布の法螺(Quackery)

あまり面白くもない話が続いたが、寝る前に思い出したので。今日一番面白かったのは、メディアがいい加減な考古学の報道をすることに焦点を当てたセッションだった。確かに、一般向きの興味本位の本は大部数売れるのに、真面目な専門家の本は図書館で埃をか…

Edwin M. Yamauchi先生とKimie奥様、そして慌ててる秦剛平先生

Edwin M. Yamauchi といえば、日系アメリカ人聖書学者として最も有名で業績も優れていると言えるだろう。なにしろ22の言語に通じているのだ。現在、教育の一線からは退いてマイアミ大学の名誉教授。午前中のパピルス学の発表時に若い人に声を掛けたりフロア…

グッドエイカー vs. ドコーニック

ここで詳論するのは難しいが、簡単に。やはりグッドエイカーの議論はまだ完成していないわけでいろいろな指摘がなされた。例の編集疲労の理論に関しては、ユダヤ教側の書記の習慣からありえないのではとのフロアからの意見があったが、どのようなステージか…

ナタリーちゃんはMIT?

朝早いうちにMITを見学してから学会に参加した。甥にぜひMITにも行っておいでと言われていたが、寒くて寒くてチャールズ川の向こうにそびえる大学までハーヴァード橋を歩くのはどうもと思っていたら、ホテルのコンシェルジェが「前の通りからバスが出ていま…

グッドエイカー先生は中国系? スミス先生はやはり世間離れした仙人だ

グッドエイカー先生の発表の部屋はいつでも満員。小さな部屋に100人くらいが来て椅子が足らず、立ち見や座り込みで聞くことになって閉口した。彼は人気者でいつでもそうなのだから、責任者はもっと大きな部屋を用意するべきだ。詳細は後日。あっ、そうそう、…

大した絵ではないが嘘っこジョン・ハーヴァード牧師の銅像と嘘っこジョナサン・スミスSBL会長

最初の嘘っこは今日の午後撮影した、ハーヴァード大学内のハーヴァード・ヤードに鎮座ましますハーヴァード大学創立に尽力したジョン・ハーヴァード先生だ。絵葉書みたいだが、私が撮った。アメリカの多くの私立大学がそうであるように、ハーヴァード大学の…

本当だ、タバコは吸えないよ、猫猫先生、出会い系サイトも駄目!

マサチューセッツはとんでもないところだ。小谷野先生(猫猫先生)はとても生きてはいけない。逗留しているホテルには、「もし、タバコを吸った形跡(臭いなど含む)を認めたら、200ドルの罰金(部屋のクリーニング代)を申し受けるべし」などの条文が書かれ…

疑似科学の問題点の一つ:真正の科学だったら正しいとは限らないことに注意

疑似科学(偽科学pseudoscience)に関する議論が盛んなそうだ。この数日ブログめぐりをさぼっていたら(こういうのサボると言うんだろうか、むしろ真面目に仕事していた?)Antonian氏のブログにそう書いてあったし、Finalvent氏のブログでは長々と議論が続…

けちんぼAA(American Airlines)にして失敗―おにぎり持参の飛行機の旅

スコーン(西洋おにぎり)もいいが、どうせならベーゲルのほうがいい私だが、やはりご飯を炊いておにぎりにした。なぜかというと、機内食が出ないからだ。いまいましいAAめ。今まで東部などに行くのはAAに決めていた。マイレジの件もあるからだ。しかし、今…

SBL Boston 2008 に海外から参加する人たちの明暗―金融危機?

無関係というわけではないが、なに、通貨相場の話ですよ。SBLはアメリカの学会ながら、ほとんど国際学会であり、日本在住の会員(非日本人を含む)でも30−40人いるのではないかと思う(さすがに参加者は少ない)。アメリカ以外の欧米(といってもカナダ、イ…

学位論文の意図的悪文あるいは意図的誤植について

そんな馬鹿な、と言わず、しばしお耳を。他人のブログ訪問もあまりしていないが、猫猫先生には行って見た。『小平麻衣子の更正』という題で、悪文が直って更正したというようなことが書いてあった。そして、なぜ悪文になったかというと、上の者への気がねや…

ハーヴァード大学は認定校ですか?― Harvard University FAQ Pages

更新する暇もないので毎日訪れてくださる読者の方々に、笑い話をまた一つ。というか、何の足しにもならない馬鹿話で恐縮ではありますが、実話なのです。このような質問をする方がいるのですね。本当かなー。ハーヴァードに行くので、といっても教えに行くと…

本の紹介:Hitler’s Private Library (2008年10月刊)― ブログ・シャバートではあるのだが

Timothy W. Ryback, Hitler's Private Library: The Books That Shaped His Life (Hardcover), New York: Alfred A. Knopf, 2008他の聖書学関係と哲学の本と一緒に注文した一般書だが、届いたので真っ先に速読してみた。結論:日本の出版社さん、それほどの…

SBL Boston 2008 の前のサンタバーバラ(Montecito地区)の大火事

大火事 → http://www.ktla.com/content_landing_page/?Fire-Threatens-Oprah-Winfreys-Santa-Barb=1&blockID=135074&feedID=1080 SBL Boston 2008 → http://www.sbl-site.org/meetings/Congresses_ProgramUnits.aspx?MeetingId=12 どういうわけか知らないが…

イラク戦争終結―ニューヨークタイムズ号外

嘘っこ版(spoof edition)です。http://www.news.com.au/technology/story/0,25642,24645327-5014239,00.html

マーク・グッドエイカー先生の頭はぐじゃぐじゃだ―新約学の真面目な話

私が高く買っているマーク・グッドエイカー先生の頭が今ぐじゃぐじゃになっている。来週末からの学会原稿が彼のブログで公開されたが、当日までに少しは直すだろうが誤植は散見するし、内容がぐじゃぐじゃだ。故国イギリスのビデオやゲームにはまりすぎたん…

痛恨の漱石全集−ある親不孝者の半生

これは昭和初期の版、新しいのは19巻ものだと思うFinalvent さんが漱石や鴎外に言及していた。日本人の教養としての漱石や鴎外ではない。とくに「漱石の情感」についてだ。曰く言ひ難し。やはり、情感というものは、専門家はそれなりの説明をするのであろう…

ユダヤ人は本当に楽天的なのか、あるいはどの程度楽天的かについて

本当は真面目なマルコ伝の話をしようかと思ったが、不真面目な話でお茶を濁す。真面目な人はこの先読まなくていい(と思うよ)。このご時世、アメリカ版社会主義者の多いカリフォルニアなんかはアメリカで一番消費税が高い州になりそうだし(現在でも8.25%…

文句たらたらのモンクは聖力余りすぎで裏山師−イエスの墓での乱闘劇

猫猫先生が日本語の猫とフランス語の雄猫(シャ)をめぐって日本の駄洒落(らしい)がそのままフランス語の駄洒落になってしまったらどうするのか、と心配していた。元の作品のことは知らないのでよくわからない。しかし、確かに日本語の音が外国語でたまた…

夜が長い―ブログ・シャバート

ちょっとぐずぐずして帰ると、家に帰り着く頃は真っ暗け。久しぶりに夜間運転すると、通いなれた道が別の道に見える。交差点などで街の光が窓ガラスなどに反射すると、ギョッとする。運転は極めて慎重なほうで、気が疲れる。なるべく早く帰ることにしよう。

ラム・イズリエル・イマニュエル(Rahm Israel Emanuel)なんて名前は4/4のユダヤ人 + 独り言

なんだ、「ラム・イマニュエル」と打ち込んでもヒットしないと思ったら、「ラーム・エマニュエル」だってさ。まあ、いいけど、またまた日本のメディアはアメリカ人らしくない片仮名表記だな。フランス人かと思っちゃうよ。同じユダヤ系のサル居士みたいな奴…

オバマは嘘っこ黒人英語(Fake Ebonics)だったのか?

キャンペイン中のオバマの英語は、不必要に母音を伸ばす*1ような黒人英語をしばしば話したが、南部に行ったときはことさらそのように発音したという証言もある。確かに、近頃、そして状況によっては模範的な英語に近い発音をするようになった。上手くなった…

Obama's Ascent(オバマの登壇)―何ね、4年前の記事だけど

昨日から自宅の自分の机の辺りをごそごそとひっくり返していた物持ち(ゴミ持ちとも言う)の細君がとんでもない一世紀も前(本当は4年前)の雑誌 Time(2004年11月3日号)を見つけたといって私に見せた。そう、大統領選特別号(Election Special)で、ブッ…