アテナの胸の女の子はゴルゴ13だった

あの埋葬用油壺（lekythos）の女性は、女神アテナ（Athena、ギリシア語では英語に近い発音になってアセーナ）であることをAntonian氏より教示いただいた。確かに、同じボストン美術館の所蔵品リストの中に別のレキュソスがあり、そこに同じ胸当てを着けた人物をアテナであると説明している。（下記のサイト参照。写真は見たいところをクリックすると拡大します。舌を出した可愛いとは言いがたいガキが出ます。）

http://tinyurl.com/577vab

このガキは誰かと思いました。男というよりは、私の勘ではどうしても女の子です。そこで、まったく苦手なギリシア・ローマ神話（この両者の関係は、単に登場人物の名前が変わるだけでなく筋書きも種々あって複雑極まりなく、私の単純な脳ミソでは無理なので大昔に興味を失いました）をネットの範囲で見てみれば、アテナと姉妹同様に育てられたポラス（Pollas、同名の男子もあり）かとも思いましたが違いました。なお、ポラスは誤ってアテナに殺められて亡くなります。（←これでいいですよね。）

蛇ですが、ユダヤ教やキリスト教でも複雑な役回りになっていて（かつて本家で書きましたが）、良い役割も悪い役割もあるし、それ以外の文化や宗教においてもたびたび登場する主要な被造物と言えます。さて、アテナとの関連ではメドーサ（Medusa)の蛇ということですが、古代の工芸品ではさまざまな形で表わされていて定型はないようです。

あの私が写真に納めた破片では、アテナの胸飾りの波のようなものが蛇ですが、ただの波のような飾りであって蛇ではないものもあります。いろいろなアテナの像を見ていますと、このメドーサの蛇が髪の毛になっていて舌を出したガキのほうが多く、あの可愛い女の子はただの黒髪ですからむしろ例外です。

　

これは女の子とは思えんし男の子でもないよ

もったいぶらず、調べた結果を申し上げれば、あのガキはやはり女の子でした。ゴーゴン（Gorgon、ギリシア語ではゴルゴーンあるいはゴルゴ13←冗談）という女の魔物で髪の毛は諸説あるようです。日本語WPは下記のとおりですが、アレクサンダー大王も同じゴーゴンを胸に飾って守り神としているではありませんか。いやー、感謝祭休暇週末終末のよい勉強になりました。しかし、レキュソスも欲しいけど、あの破片が欲しいな。いろいろ見たけど、アテナもゴーゴンも一番可愛いと思う。ゴルゴ13にでも頼んで盗んでもらうかな。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B4%E3%83%AB%E3%82%B4%E3%83%B3