Comments by Dr Marks

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有名な実名と無名の実名、またHigh-profile Anonymous & Low-profile Anonymous (本編)

なるべく早くと思って書きなぐった。後で読み直して直すかもしれないが、まっどうでもいい。もう寝る。

  掲示板を作ってみました。 雑談をする場であり、自慢をする場所ではありません。
  「何が正しいか」 の話は良いが、発言した人の中で 「誰が正しいか」 「誰が無知か」・・・ そういう話はしないでください。削除します。
なるべく 「名無し」 を使ってください。 (実名がわかってしまうような Handle Nameは使わないでください。 複数のHN使うのもOK。) 「自己紹介」 はしないでください。
  簡単な質問は どのスレッドでもOKです。  スレッドが乱立すると困るので 「スレッド立て依頼のスレッド」 という方向になるかもしれません。 (つまり管理人しかスレッドが立てられないようになる。)

stzz の掲示http://jbbs.livedoor.jp/study/4383/より

まず、ほう、これはこれは、と思った次第。このサイトの主宰者 stzz 氏が述べている匿名は、「匿名なら価値が出てきたときにいつでも実名に替えることもできるし、失敗したら匿名のまま消えればいい」というような趣旨を得々と開陳する情けない人間とはまるで違う。(情けないのを見たければ「匿名の理論」で検索できますよ。)

私の実名推薦は、すでに述べているように、同一の専門家に向けた専門家のブログのことであり、匿名すべてが悪いというものではない。実際、本家のブログにおいては、私の同一分野の専門家なら実名を述べるように、しかし何かの専門家でも別の分野の人や一般の読者は匿名のコメントでも歓迎すると常々奨励している。ついでながら、気に入らなかったらしく同業者に私のコメントを消去されたことはあっても(←日本人にされた)、私自身がそのような仕打ちを誰に対しても今までしたことはない。

標題のグループを下記のように略記して、

         有名        無名
   実名    HR        LR
   匿名    HA        LA

不完全な定義ながら各集団に下記の特質があるとすれば、

   有名:HR、HA(有名が権威であることはRAを問わないグループ)
   実名:HR、LR(実生活とネット世界との一致を望むグループ)
   匿名:HA、LA(何かの理由で実名を晒したくないグループ)
   無名:LR、LA(ネット世界的にはRAの違いを考慮しなくていいグループ)

どのような形でブログ生活をしようが、私は構わないと思う。カラスの勝手でしょだ。(←これも古いか?)極端に言えば、上述したような「情けない匿名の理論」でも、ああせい、こうせい、とは言えない。(だいたい言うつもりもないよ、このような人たちには。)

さて、話を利用規定を引用したサイト(stzz の掲示板)の方針に戻そう。この方針のメッセージは明確だ。「発言者の名前を意味のない記号にしろ」と言っているのだ。だから、たとえ匿名でも有名な(あるいはそれほどでなくても)それとわかるハンドルネーム(HN)は使ってはいけない。発言の内容(批評の対象)も特定の人物の評価であってはならず、物事の是非に限るというのである。

それというのも、たとえ匿名やHNであっても、実名が特定されている場合がある。例えば『rent の日記』の作者が、大橋洋一東大教授(英文学会会長)という日本の社会的には公人であるのは(私は知らなかったが)もうすでにばればれであるわけで、その上での大橋教授の匿名はレギーネに宛てたキルケゴールのように何かの意図があるのかもしれないと想像するしかないものとなる。このケースのような匿名とHNは、実質的に実名で発言しているのと変わらない。従って、stzz 氏としては、権威の匿名・権威のHNを忌避する意味からも、また逆にそれらの匿名HNから手繰られた実名(者)が現実社会で攻撃されないようにする意図からも、「意味のない記号」の使用を勧めているのだろう。

大橋教授の場合は、実名がもともとメジャーあるいはハイプロファイルであるため、この匿名は自動的に high-profile anonymous となるが、匿名あるいはHNが人気を呼び high-profile anonymous となる場合もある。小谷野博士が取り上げられた荻上チキ(HN=chiki)氏などは、博士はご存知らしいが、この後者に属するのだろうか。いずれにしても、もしこれらの例が「情けない匿名の理論」に通ずるところに機縁しているなら、coward のみならず cunning であると言わざるをえない。(High-profile anonymous の例として大橋教授と荻上氏を使わせてもらったにすぎず、彼らが「情けない匿名の理論」を奉じていると言ったのではない。誤解のないように。)

以上のように、私自身は実名にせよとか匿名にせよとかのどちらにも与するものではない。ただ、ブログ生活が、知的であれ娯楽的であれ社交的であれ何であれ、自分の人生に益すればいいと思っている。情けない根性や他人への誹謗中傷は、この「益」とは程遠いことは明らかである。これらの点では、stzz 氏の方針に首肯せざるをえない。まことに同感である。(言葉の意味上は、根拠のないのが誹謗中傷だが、たとえ根拠があっても、誹謗中傷は心が寒くなる。)

そうは言っても、stzz 氏の掲示板が、実際上、発言者のあるいは評価される者の人名人格を抜きにして、純粋に物事の是非だけに関わることができるものだろうか、との疑問は残る。現実に、この伝言板には実名・有名匿名の人名が出てくるのだし、単なるきれいごとの建前になっている怖れもある。(ところで、引用注記がない英文が掲載されていたが、どこかで見たことがあると思ったら、オイラが国のブッシュ大統領の演説じゃないか、ビックラこいたぜよ。ありゃ、クレジット入れとかなきゃ。まっ、主宰者 stzz 氏の責任ではなく、投稿者の責任かもしれないが。)

以上、このサイトにはコメントしてはならない内容のコメントなので、このブログにコメントした次第。なお、このサイトにオイラのファンクラブがあり、色々と私めが腐されているので、訪問してみてください。あっ、もちろん猫猫先生のもっと大きなスレッドもあります。

おまけです。猫猫先生は、匿名で批判された場合、単純に卑怯だからとお怒りなのではないと思う。例えば、面白おかしくネットに出回っている絶望書店とのことにしても(肝心なところが削除されてわからないところがあるにしても)、似た者同士の私もそうなのだが、鋭い指摘や深い読み込みをする人には強い興味を持ってしまう。一瞬、カーッと来るが、次は、はて、こやつ何者と思い、興味を抱き、「何ぞの輩ぞ」と名を名乗らせたくなるし、素性も知りたくなるのです。