Comments by Dr Marks

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セムの子孫がセム族(ユダヤ人)で、エベルの言葉がヘブル(ヘブライ)語で、アラムの言葉がアラム語

当たり前のことだが、ちょっとメモしてみた。セム、エベル、アラムの3人の名前は創世記10章、21−22節にある。同じ創世記で、ラバンはアラム語を話すが、甥のヤコブはヘブル語で話す。

エスは通説では母語アラム語だが、聖書を読むことができたので書かれている言葉であるヘブル語も解しただろう。そもそもヘブル語とアラム語で意思の疎通は可能だ。一方がオランダ語で他方がドイツ語で勝手に話しても、ある程度お互いに理解できるようなものである。

多民族多言語の環境で育ったイエスは、当時の共通語であるギリシア語(コイネー)も話せた可能性はある。もし新約聖書の記述が歴史的であるとすれば、彼はローマの役人に直接話しかけるので、その共通語ギリシア語を話したことになるし、ひょっとしたら彼らの母語ラテン語も話したかもしれない。

エスが往き来していたであろうセフォリスという町は国際的な町だった。ロスアンジェルスもそうだな。生きていくのに英語かスペイン語が話せれば便利だが、一生日本語だけで済ましてしまう人もいるよ。