車屋の猫にやられるルーファス君
また、やられた。ルー君が鳴くので裏庭に出たら太っちょの猫が慌てて逃げていった。車屋の猫は「黒」だが、こいつは背中が灰色で腹の白い太っちょ猫で、まだ子猫に近いルー君は貫禄負けがしてしまうから「助けてー」と叫ぶ。これで二度目だ。
夕方になって夕ご飯を食べたあとも、まとわりついて離れない。どうも情緒不安定で眠そうなのに眠れないらしい。いつもなら食べたら寝るか外に出て遊ぶのに、今日はやたらに甘えているし、さわってもらいたいらしい。人間も同じだ。苛められた子は情緒不安定になる。しっかり抱いてやらないと。
車屋の猫が幾ら強くても、ルー君をとって食ったりはしないし、怪我をさせることはあるかもしれないが、殺したりはしない。人間のようなことはないのだ。つまり、人間は人間同士殺し合うが、猫は猫同士で殺し合わない。殺人はあっても、殺猫はないのだ。