Comments by Dr Marks

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グレゴリアン大学(Pontifica Università Gregoriana)で最初に学んだ新教の男バチオッチ(Bacchiocchi)博士

グレゴリアン大学は法王庁立で数多いカトリック系大学でも大本山的大学。歴史も古い。バチオッチ博士は(Samuele Bacchiocchi)一昨年70歳で亡くなった。女みたいな綴りだが、男。ハゲだけど清潔そうなハンサム男。ネットに写真があるから勝手に探してね。

博士はプロテスタントどころか、プロテスタント右派なら眉をしかめるセブンスデー教団の人だ。そして、研究したテーマも初期の(本当の)キリスト教徒の聖日は日曜日ではなく土曜日であることを古文書等から論証しようとした人だ。昔、読んだことがある。

名前を見ればイタリア人だがイタリア系アメリカ人。だから、論文は英語で書かれた。ヴァチカン(と多くの学者)は、結論は誤りだが豊かな知見が多いので(確か優等賞をもらって)法王庁出版部が出版した。From Sabbath to Sunday: A Historical Investigation of the Rise of Sunday Observance in Early Christianity. Rome: Pontifical Gregorian University Press, 1977.

教訓:学位論文は結論よりも中味。怖れることなかれ。