Comments by Dr Marks

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イスラエル内のキリスト教徒の減少について(キリスト教徒の増加が平和の鍵説もあるが)

そりゃあ、当たり前だのクラッカー(古いか?)。パレスチナの地にユダヤ人が1948年に国をおっ建てて(再建ともいうが)ユダヤ教徒であるユダヤ人がわんさか押し寄せればイスラム教徒もキリスト教徒も減るわな。

まあまあまあ、そう性急に論評なさんな。そもそもイスラエルの中でエルサレムは3教(ユダヤ、キリスト、イスラム)の等しく聖都とするところで、それなりの共存があるとはいうが、イスラエル全体はもちろんこの聖都においてもバランスは失われつつある。キリスト教徒の住民は減っているのだ。

現在、各種の調査で、イスラエルキリスト教徒人口は2%程度である。住民に占める割合でいえば日本の1%よりは多い程度である。人種的な内訳はキリスト教徒の70−80%はアラブ人のキリスト教徒であり、ユダヤ人のキリスト教徒は少ない。(建国のときからキリスト教徒であっても東欧やエチオピアからのユダヤ人帰還は受け入れてきた。)

ネット上で見ることのできるキリスト教徒の推移を見れば、20世紀の初めは10%程度のキリスト教徒がいたが、次第に比率で少なくなっているのがわかる(Table 3 参照→http://www.mideastweb.org/palpop.htm)。調査によっては、19世紀には15%もいたそうである。

いずれの時代も(当然今も)キリスト教徒の主流はアラブ人である。そこから、パレスチナ平和の鍵はアラブ人キリスト教徒の発言力にあるという説がある。

トンデモ説とか珍説とは言わないでおこう。何かよくはわからないが、かつての平和がそこにあったような気がするからだ。