Comments by Dr Marks

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世界のユダヤ人を数字で知る(ヘブル大学の調査およびアメリカ・ユダヤ年鑑から)

と、まことしやかに述べて、実は下↓のサイトからの拾い物だが、イスラエルのヘブル大学(Hebrew University)や年鑑(American Jewish Year Book)に基づくなら出鱈目でもなかろう。それぞれはまた各国の国勢調査に基づくのであろうから。(http://www.simpletoremember.com/vitals/world-jewish-population.htm

しかし、まずユダヤ人とは何かということになるが、基本的には人種ではないのだが人種的要素も無視できない。ただ、それも母親がユダヤ人なら子は自動的にユダヤ人という限りにおいて有効なのであり、肌の色や髪や目の色が何であれ(つまり、黒人であろうがアジア人であろうが)母親がユダヤ教を信仰するか生まれつきユダヤ人なら、ユダヤ教徒であろうとなかろうと、子は自動的にユダヤ人なのである。(自動的に=生まれつきユダヤ人でなかった者でもユダヤ教正統派を信仰して正規の手続きを踏めばユダヤ人と認められる。)

内容は多岐にわたるので、適当に拾い上げる。まず、世界には一千三百三十万(13,300,000)人いるそうだ。イスラエルに暮らすのはそのうち4,950,000人で、一番多い国は米国の6,500,000人だ。次が、フランス、カナダ、英国、ロシアの順になる。都市別で言えば、最大がイスラエルのテルアヴィヴ(2,500,000人)で、次が米国のニューヨーク市(1,900,000人)、そしてイスラエルのハイファ(655,000人)、米国の我がロスアンジェルス(621,000人)、イスラエルエルサレム(570,000人)となる。

イスラエル本国では、出生率が米国のユダヤ人より高いけれどもアラブ人より低いので、そのうち人口比が逆転してアラブ人が多くなるという見方もある。アメリカは東欧からの移民が18世紀からソ連崩壊後の今まで続いているため増えてきたが、出生率の低下というよりは世俗への同化や雑婚(他人種とのインターマリッジ)により減少する見込みである。そこで一〜二世代後は米国よりイスラエルユダヤ人人口が大きくなるという予想もある。

しかし、予想は予想。今から百年前なら誰もナチスによる虐殺(東欧のユダヤ人が激減)も、ソ連崩壊による旧ソ連領域からの脱出も、また何よりも1948年のイスラエルの建国など誰も予測できなかったのであるから、本当はわからない。むしろ、イスラエルを含めて世界全体としてユダヤ教からの離反・世俗化・雑婚が加速することのほうが問題であろう。その意味では、ユダヤ人の中に多様な人々が増え、今までのユダヤ人の定義は役に立たなくなるのかもしれない。

イスラエル本国を含めて世俗化が進んでいると述べたが、現在、イスラエル本国のユダヤ人でさえ、43%が信仰を持たず、5%は積極的に反宗教であると表明している。なお、35%はそれでも伝統的なユダヤ教の生活をし、12%は正統派、5%だけが超正統派である。米国では、余の暮らす街区と少し南西の街区が超正統派の拠点であり、他にニューヨークやフロリダにもあるので、イスラエルならもっと多いかと思ったが、意外や5%にすぎないのだ。世界ではユダヤ教徒ユダヤ人は52%であろうという統計もある。

そうなんだよな。テルアヴィヴやエルサレムでアラブ人と仲良く遊ぶ子供たちが急に超正統派になるわけがないし、ひょっとしたらイスラエルで見かける超正統派は、逆に米国から食い詰めて流れていったのかもしれない。へへへ、でれでれでれ、女子大生などになると平気で余の周りになれなれしく近寄ってくる国になったのだもの。さあ、人種的にも近いのだし、さっさと早くアラブと同化して、アラブ諸国との平和的な橋渡しをしろよ。ただし、ユダヤの信仰も失うな。