Comments by Dr Marks

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「一級在宅士」を英語で何と言うか? 長々とこじつけも。

本来は引き篭もりのベテランを一級在宅士と言うらしいが、近頃はTwitterなどの自己紹介でもよく見かけるようになった。まあ、一日中Twitterなどしていると「あんた一級在宅士?」なんて聞かれそうだが、これは日本に限らないことだから英語でもありそうである。ところが、余の調べた限りはない。

仕方がないので英語で作るしかない。こういうのは説明的な英語(つまり長ったらしい英語)では駄目であるから、ピリッとした英語にしなければならない。それと日本語の習慣と英語の習慣にも気を配らなければならない。

例えば、日本語の建築士に付くような一級とか二級というのは英語には馴染まない。日本語では、兵隊の位でも酒の等級でも武道の段位でも一級二級が好きだが、英語ではほとんどない。それぞれ全く別の呼び名を使うし、一級(上級)を付けるとしてもシニアとかチーフにすることのほうが多く、ファースト・クラスは飛行機や列車くらいしか登場しない。

次に、英語の資格名を参考にしてみよう。公認会計士CPAすなわち Certified Public Accountant。Certified の代わりにLicensed を冠する資格も多いが、Licensed の場合はむしろCPAのような資格というよりは、その免許がなければ営業できないというだけで大した資格でないことも多い。だから、余は「一級」には Certified とか Chief を使おうと思う。頭文字はいずれもCで結構である。

さて、次は「在宅士」だが、在宅士は「在宅師」でも構わないかもしれない。つまり「士=さむらい」でも「師=せんせい」でも構わないのだが、これも英語では普通区別されない。「在宅する」は英語で “stay at home” だが、stay する人=留まっている人は stayer で構わない。

ところで、弁護士は普通 lawyer とは言わずattorney と言うが(英国などはbarrister)、単なる後見人と区別する場合は attorney-at-law と言う。そうすると、「在宅士」は Stayer-at-Home が納まりがいい。ということで結論:Certified Stayer-at-Home または Chief Stayer-at-Home を推奨する。後者の場合は、妻が外で働き、夫が家庭を守っている場合などに適していると思う。つまり、主婦ではなく、主夫のニュアンスがよく出ている。

最後に、Senior Stayer-at-Home についても言及しよう。夫は普通は妻より年上のことが多い。従って、夫が先に定年を迎えたり年金をもらうようになったら、ほらね、まさにシニア・ステイアー・アット・ホーム(一級在宅士)ですよ。