Comments by Dr Marks

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Happy Hanukkah! (第三訂増補版)小堀先生登場!

実は長々と書いたのだが。消えてしまった。忙しいので書き直す気力はない。忙しいことは本家を読んでもらえればわかる。

今回の目的は Deep Blue Dragon すなわち蒼龍氏のブログの紹介である。この方が本家にコメントを寄せられた経緯や、本家でなくここで紹介する理由も長々と書いたのだがもはや書き直せない。また、茂木博士への個人攻撃でないという弁解も書いたのに消えた。弁解するなということか。もう手短に終えることにする。彼の(彼でいいのだろうね)記事のタイトルは「日本の俗流クオリア論を撃破する」であり、

クオリア脳科学を含む科学一般で扱えないのは自明である。これがクオリアであると外側から言うことはできないのだから、ある脳状態とクオリアとに関連があることを知ることは不可能である。

と言う。同感である。詳しくはURL(http://d.hatena.ne.jp/deepbluedragon/20071114/p1)へ。


もう一つ紹介したい。大阪の南都氏(本名)の新しいサイトだが、ここでアメリカの神学者の英文を書き換えるという面白いことを始めたからだ。彼は(彼で大丈夫)ルーマニア語にも堪能で、ルーマニア語のサイトも持っているというすごい人だ。

元の英文はいわゆる(ハーヴァード出の)女流神学者のもので、難解である。なぜか、私は(東大など出た)女性の日本語も難しいと感じているから、南都さんがそう思うのも頷けるし、この人の本は何度読んでもわからないと嘆いていた大学院生にも会ったことがある。南都さんはビジネスや商工業の和文から英文への翻訳を業とされているので、なるべく誰にでもわかる英語にしたかったようだ。以下に一例を。なお、対応する和文は私が試みに入れたもの。原文の中で "web" というのは現代神学の学術用語だが単に「くもの巣」と訳した。英文と対応しやすいように日本文の読点は多めに入れてある。

Original text
The universal implications of the symbolism of God the Creator facilitate a commitment to the whole interconnected web of being, and the normative ramifications of the biblical stories of a just and loving God provide a critical angle on common life as it is currently constituted, thereby eliciting an impetus to work towards its transformation.

創造主なる神という象徴化の共通する意味は、互いに織り成すくもの巣状の存在である全体に関わることを容易にしてくれるし、公正にして慈愛の神に関するさまざまな聖書物語の規範的な結末が、現在行われている通常の生活に、批判的な視点を提供し、それによって[現在の生活の]改革に向かおうとする推進力を引き出してくれる。

Nanto's paraphrase
Because the symbolism of God the Creator implies everywhere, we can commit ourselves easily to the whole interconnected life and society. And, because the Bible depicts a just and loving God to present their its norms and, in so doing, to influence society, we can get critical insights on today's common life. And this drives us to work to transform the common life.
創造主なる神という象徴化は[それが]どこにでもあることを意味するのであるから、我々は互いに織り成す生活と社会全体に深く関わることが容易にできるようになる。更に、聖書が、公正にして慈愛の神を、その規範として示し、そうすることで、社会に影響を及ぼすために、描いているのだから、我々は今日の通常の生活に批判的な洞察を得ることができる。また、このことが通常の生活を変革する働きに我々を駆りだすことになる。

書き換えたものが必ずしも元の意味そのものではないにしても、パラフレーズは理解にとって重要なもので、パラフレーズ作成を学生に課す教授もいるほどであるから、それなりの意義はある。直接、以下のサイトを訪れてほしい。URLはhttp://takayuki-nanto.blogspot.com/2007/12/23-paraphrasing-complex-texts.html

えーい、もう一つ紹介。これも本家常連のあがるま氏からの贈り物だが、これこそ猫猫先生向きなのでリンクする。あの小堀先生の政治論だ。テレビで発言するのも学者らしく古典的な学会発表あるいは講義風に原稿を読み上げる。ニコニコと読み上げるその姿はかわゆいー! 猫猫先生、なつかしいでしょう。見てね。URLはhttp://www.youtube.com/watch?v=GCXoamhqixY