Comments by Dr Marks

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猫猫先生の「ブログ小説家」というブログ記事について

猫猫先生のブログ小説について述べるのではない。それは恐れ多い。「ブログ小説家」という記事について紹介しているだけである。というより、ここに来る人はもう読んでいるのでしょうから、紹介も何もないのではありますが。

しかし、あの小説のブログ掲載への意図が少しわかった。また、出版界に伯楽の少ない日本の事情もわかったし、何となく、今どき作家になったならば、出版社と世間に踊らされて、あたら一つしかない自分の人生を他人の思惑で無駄にしそうなソドムとゴモラであることも、うすうす感じさせる。ああ、いやだいやだ。日本は嫌だ。カネは欲しいけど‥‥。

小谷野先生のブログ小説には言及しないと言ったが、(すでにお気づきの方もあると思うが)夭逝と長命、世間の評価と真実など、テーマは小谷野先生に触発された部分がある。(断っておくが、凡人が夭逝したので天才に祭り上げられたというような単純なものではない。)このテーマのために、私としては得意な日米の時期(1900年前後)を選択し、その頃の夭逝と長命の実在の人物を思い出し、フィクションの世界に投げ入れただけである。セックス? もちろん、色気のない人生などないではないか。色気のない小説など気の抜けたサイダー(←んっ、古いか?)じゃよ。しかし、それはエログロではない。色気とは無縁と思われる『猫』や『坊』にだって、色気を読み取れないようでは編集者なんかやめちまい!

だいたいな、有名人に書かせて社内の copyeditor にちょっと手を入れてもらえれば、そこそこは売れるものよ。この意気地なしの能無しの月給泥棒! しかし、主婦の友社の人っていい人ばかり。社風ってあるからね。