Comments by Dr Marks

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ロドピ(Rodopi)というオランダの出鱈目出版社に注意!

留守の間にいろいろとコメントありがとうございます。私のたかが分家のブログですし(あるいは、ですが)、ご自由にお書き込みください。なお、新規にコメントくださった bodkin 様、今後ともよろしくお願いいたします。ボドキンといえば、ご在英ですか?(余計なことですみません。)元祖傍観者様、お帰りなさい。Gnosticism の何に今は興味がありますか?Jesus Seminar の誰のどのようなことに関心を抱いていらっしゃいますか?今度、いろいろと教えてくださいね。私は グノーシスにもジーザスセミナーにも否定的ではありますが、意外にグノーシスには詳しく、ジーザスセミナーの一部の人たちとは仲良しなのですよ。えっ、と驚く人がいるかもしれませんが(多分、あがるまさんは驚かない)、「否定的だから無知」だとか「嫌いだから付き合っていない」などということではないのです。Gnosticism にも Jesus Seminar にも、興味を持つことはいいでしょう。徹底して学んでください。ただし、その前に聖書そのものがわからないと何もわかりませんよ。南都さん、その後のお気遣いありがとうございます。


皆様、言い忘れました。売れない小説書いてますよ。しばらくお待ちください。(でも、あらすじ忘れちゃったな‥‥。)MWW

いやはや驚いた。オランダのロドピという出版社はとんでもないペテン師だ。

昨日は忙しかった。我が家から早朝に東に向かい、午後1時半に西に戻り、我が家を通り越して更に西の大学の特別書庫に午後4時10分に到着。竹田先生の本2冊を受け取ってから今度は南に向かい所用を済ませ、自宅に戻ったのは夜半近かった。走行距離は320マイル(約500km)。

図書館は遅くまで大丈夫だが、特別書庫は5時までなのであせりにあせった。405号線が通勤帯でのろのろ走行だったからだ。それにしても、竹田先生の本はアクティヴな書架に置いてもらえないような本なのであろうか。受け取ってから早速、所用先などで目を通した。う〜ん、わからない。それほど古い本でもなく、程度の低い本でもなかろうにお蔵入り?

私は一応書評をしてみようと思っている。なお、多分、内容からいって、本家に書いたほうがいいかもしれない。そして、出版社のことがあるので、また専門書でもあるし、久々に英語で書く。(簡単な紹介は日本語でこのブログにも発表する。)入手したのは次の2冊だ。

(1)Sueo Takeda, Kant und das Problem der Analogie: Eine Forschung nach dem Logos der kantischen Philosophie (Hague: Martinus Nijhoff, 1969)

この出版社は、フッサール全集を初めに出した出版社であり、申し分のない出版社だ。本書の概要などは書評に述べる。博士論文の体裁(要するに学術書)で書かれているが博士論文ではないようだ。
 (2)Sueo Takeda, Die Idee der Chrono-ontologie (Elementa 23; Amsterdam: Rodopi, 1982)

この本は、いくらか軽い内容で、折々の思索を集めたもののようだ。これも書評は英文で本家に書くつもりだ。理由は次の事情も絡んでいる。

本日も忙しい日で、8時過ぎに帰宅してみると、自宅宛の竹田先生の次の本、すなわち私が待ちわびていたものが届いていた。なにしろ、この本は南カリフォルニア大学図書館では探せなかったが、アマゾンで新刊で買えるというので注文したものだ。タイトルも私が個人的に気になる(興味のある)次のようなものだった。

(3)Sueo Takeda, Die subjective Wahrheit und die Ausnahme-existenz: Ein Problem zwischen Philosophie und Theologie (Elementa 23; Amsterdam: Rodopi, 1982)

しかし、驚いた。今、私は、正確に書誌事項を記入し、双方が「エレメンタ」という叢書の23巻であることを書いたのでなるほどと思うかもしれないが、誰が(2)と(3)は同じ本と思うであろうか。似ても似つかない別のタイトルではないか。しかし、驚くなかれ、実はまったく同じ本だった。同じ本を別のタイトルで出して業績上2冊の本を書いたように誤魔化す学者が実在するが、竹田先生はそうではないだろう。ロドピという出版社が下衆野郎なのだ。(そういえば、小谷野先生も同じ悪行をする悪徳出版社や学者のことをどこかに書いていたと思う。)

もちろん、私は、このブログを書くよりも、晩御飯を食べるよりも先に、腹が立って腹が立って(怒ると食欲がなくなる)ロドピに抗議のEメールを送った。納得できる説明がなければ只ではおかないとの脅し文句も入れておいた。結果はこの分家でもお知らせするつもりだ。嘆かわしい出版事情は日本だけではない。外国の出版社でも信用できないものは多い。用心めされよ。

(それにしても、同様に余計な買い物をする人がいるかもしれないので書いたのであって、竹田先生の責任ではないことを重ねて断っておく。むしろ、先生が知っていたら、私同様にご立腹に違いない。研究馬鹿の世間知らずの学者が、売らんかなで恥を知らぬペテン師出版社に食い物にされている気がして、久しぶりに腹立たしい。←嘘だ、いつも怒っているくせに。)