Comments by Dr Marks

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今年は何でも近場

今年はまさかLAマラソンが我が家の前を通るとは思わなかったが、実に気楽に観戦と応援ができて、そして参加者にサービスもできてラッキーだった。また、学会が自分の関係する学校で行われるのも、実に気軽。教室番号や建物も熟知しているからおたおたしない。何しろ、ホテルも何も必要なし。自宅に帰って楽々。

(ところで猫猫先生「他国にラブホテル専門の建築事務所がないかどうか調べようかと思ったが面倒なのでやめた」と書いていたが、だいたい欧米にはラブホテルがない。というか、ちょっと前までは、夫婦でなければ同室できなかったホテルが多かったくらいだ。そういえば、細君は旧姓がプロフェッショナル名[←源氏名じゃないよ、誤解するな]なので結婚しても旧姓を法的に名乗っていたときは、念のために旅行時は婚姻証明 [ License and Certificate of Marriage というのが、ちゃんとあるのじゃよ]を持ち歩いていたが、色々と結局は面倒なので今は二人とも法的に私の姓 Waterman とした。やはり、姓が違うと不都合なのだよ。女は泣く泣く男の姓になるが、もちろんその逆でもいい。それはアメリカも日本も同じ。)

今日は、Fuller, Claremont, UCLA, Arizona などの大学院生の発表が多く、あまり特筆すべきものはなかった。大手術から奇跡的に生還した Scholer 先生に会えたことがビッグなことだった。先生、遅れて入ってくるなり直ぐに私に気づいてにっこり、真ん前に座って若い発表者に優しくも厳しいコメント。本当に先生は博学で何でも知っているし、経験している。発表者の一人が、イスラエルの Machaerus に行ったことのある人はいますかと聞いたら、真っ先に手を挙げていた。生死の境目を何度も経験すると言いたいことも言うようで、心理主義的な解釈は嫌いだ(hate)が、とか今までと少し違うご様子。夕方のレセプションでも司会者に注文を付けていた。
(Machaeus とは、ヘロデアンティパスが死海の近くの高台に造った城砦。ここでバプテスマのヨハネの首をはねたと言われる。)

レセプションといえば、寒かった。南カリフォルニアの暖かい雰囲気を味合わせようと庭園でのレセプションにしたのであろうが、今日の夕方は寒すぎる。後で車に戻って気温をみたら50度ちょっと(摂氏で10度ちょっと)だった。長居は無用と、美味しい温かいものだけつまみ、コーヒーを2杯飲んだだけで早々に退散した。そういえば、ショーラー先生、風邪引かないだろうな、あんな寒いところで。

そういえば、学会場では安いからといって本はなるべく買わないようにしていたが、とうとう1冊買ってしまった。英国の新約学者Richard Baukham先生Jesus and the Eyewitness (2006) だ。ハードカヴァーで20ドルでおつりがきた! 最後の1冊だったし、ラッキー!! 内容の一部は2003年に本学で講演したものであり、その後、先生を囲んでの昼食会にも出たことを思い出し嬉しかった。バウカム先生もこの本を書く前に長患いしたらしい。しかし、哲学落第生としては、哲学書より神学書は読むのが楽だな。



何だコリャというような貧弱なキャンパス。講義棟の3階から覗くと2人だけ座っていた。


ところが講義室はどこも皆こんなハイテク教室。左の黒い部分がハイテクの中心部。ビデオ、DVD、パワポ何でもワンタッチで可。小さな教室でもスクリーンは左右2箇所からするすると下りてくる。ホワイトボードだってスライド式だから、びっちり書き終わっても一々消す必要はない。こんな所で講義したいと誰もが羨ましがる。学生の座る椅子も極めて快適で、机には座った全員が各自コンピュータ利用可能なコンセントがある。授業料は安いのに寄付が一杯来るんだここには。南カリフォルニア地区の神学書の拠点校だが、その図書館さえ増築中だしね。