初戦はガラゴス(Mark Geragos)の負け―三浦事件LA法廷
Well, I'll be a monkey's uncle! は、ただ非常に驚いたときにも言う砕けたフレイズですが、ちゃんとした場では言わないようにね。
今日ようやく三浦和義の審理が始まった。ガラゴスは一事不再理をこの場に持ち出したわけだが、今日は完璧な負け。ABCテレビは簡単に取り上げただけだが、LA Times が詳しいので紹介しておく。
この日、三浦はテレビで審理を見守るだけだ。主役は検察側が申請した証人、ミシガン大学教授マーク・ウェスト(Mark D. West)博士だ。彼の専攻は日米比較法であり、東大や京大でも研究していた。(Dr. Marks は日米比較法学会を多少知っている、大昔だが。)ウェスト先生は、ガラゴスが一事不再理と言っているが、今回起訴の共謀罪(conspiracy law)がそれ自体単一の法としては日本に存在しない、と証言した。もちろん、そのココロは、従って一事不再理ではない、ということになる。
嫌らしい男のガラゴスは、大人しいウェスト先生に、「あんたねー、このカリフォルニアで教えたことあんの?」とか聞いて、彼の資格を問題にしようとしたが、裁判官はその異議申し立てを拒否。何しろ、日本語も得意なウェスト先生は日本語の「共謀する」の含意まで詳しく証言してガラゴスの馬鹿をやりこめたからね。共謀する(conspire)=結託する(collude)=密かに企てる(plot)なんだから。
しかし、ガラゴスも次回は自分の証人を連れてくるだろうけど、今日のところは検察側というか、ウェスト先生の勝ちだね。ウェスト先生の名前はマークか。マークって、賢い人が多いねー、諸君。はれっ、ガラゴスもマークだぎゃー。Well, I'll be a monkey's uncle!