Comments by Dr Marks

出典を「Comments by Dr Marks」と表示する限り自由に引用できます

ブログ・シャバート(Post-traumatic stress disorder―PTSD)

猫猫先生曰く

PTSDというのは、平和な時代に事故や戦争に関わることで起きるものだと私は考えている。なぜなら、そうでなければ戦国武将などみなPTSDになっているはずだからで、それがヴェトナム帰還兵によって初めて発見されたというのは、平和なアメリカとヴェトナムとの落差が大きかったからだと思う。もっとも、第一次大戦の時に重い神経症にかかった将軍もいたけれども・・・。

PTSDは誰でも罹るものではない。逆に超軽度のものまで入れれば誰でもなのだろうが、それはPTSDとは言わないだろう。この言葉は1980年代かららしいが、同じ症例(名称は別)はアメリカに限っても、南北戦争第一次世界大戦第二次世界大戦、それぞれの後に報告され、症状名あるいは病名はそのつど別なものが与えられた。ヴェトナム戦争後でさえ、当初はPTSDというハイカラな名称ではなく、battle fatigueとかpost-Vietnam syndromeと呼ばれたものだ。

人類が戦いを始めたときからPTSDはあったと思う。もちろん多くの人は心の傷が自然に癒されていくのであろうが、いつまでも残る人がPTSDとなってしまう。小谷野先生なら戦国時代武将の中から誰かすぐにでも探せるはずだ。

それからこれは素人考えだが、症状がやたらと攻撃的になった場合、戦車を狂ったように走らせて狂ったように人を殺し続けた第10代イスラエル王イエフなんかはPTSDかもしれんな。*1これは医学都市伝説さんの範疇かな。しかし、医学都市伝説先生は平和な日本の先生だから戦争関連の症例は見ていないんだろうな。

*1:列王記下9章。