Comments by Dr Marks

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本棚2本完成とリベカ論文3本読了

今月末に遠来の客人を迎えるのに、家中足の踏み場もない状態だ。ベッドルームを一つ提供しなくてはならないが、物置化している。一つには本の床置きが問題だ。気が付けば、近頃は猫猫本などの日本語書籍も多くなっている。

すでに大工さんにやってもらった造り付けの9フィートの本棚が天上まで壁を覆っている状態なので、玄関からの通路に本棚を置こうと思ってオフィスディーポに行ったがよいものがない。仕方なく、ガレージの本を処分して整理しようとしたら、通路にちょうどよい奥行き24センチ(普通の奥行きは1フィート=30センチ)で高さ7フィートの書棚があったから、一部ペンキを塗りなおして母屋に運んだ。

しかし、これだけではやはり早晩足りなくなりそうなのでもう1本日曜の午後だし作ることに決心した。ホームディーポで節穴だらけの安い板を買ってきて、同じく奥行き24センチ高さ7フィートで揃えた。案外時間も金も(33ドル)掛からずに夕食前には出来上がってしまった。床置きの本はたくさんに見えるが、本棚に納めればそれほどでもなく、床や机に重ねていた本は皆納まってしまった。(本が納まっても、足の踏み場のない我が家に変わりはないのが悲しい。)

Rebekah(Rebecca)はレベッカというとばかり思っていたが、日本語訳の聖書はリベカだった。好みではすぐにラケル(英語風ならレイチェル)に飛ぼうと思ったが、ラケルの義母リベカを省略するのはよくないので、次の『聖書のおんな』はリベカだ。そこで、いずれも出て1年以内のリベカに関係しそうな論文3本を読んでみたが、あまり私のシリーズには関係がなさそうだ。一応、どんなものかだけ紹介しておく。

そういえばそうだ、というわけだが、サラもリベカも不妊で困った。リベカの場合は、本人が困ったというよりは、夫のイサクが熱心に祈って結婚して20年後にエサウヤコブの双子が生れている。そういえばそうなのだ。レアもラケル不妊に悩んで初めの子供が生れるまでは大変だった。どうやら、アブラハムとサラは不妊の家系だったのかもしれない。

しかし、ハンナとかサムソンの母もなかなか生れなかったわけだ。そんな話を書いているのが、自分の名前もレイチェル(ラケル)である Rachel Havrelock の "The Myth of Birthing the Hero: Heroic Barrenness in the Hebrew Bible," Biblical Interpreting 16(2008): 154-178.

リベカはヤコブの帰還前に死んでしまったので、ヤコブの嫁たちを見てはいないはずだが、リベカのテントは残っており、ラケルをそのテントに招き入れる感動的シーンがある。この母の住居に嫁を入れる慣習がイスラエル的なのかどうかの先行研究の紹介などがあるのが、Kenton L. Sparks の "The Song of Songs: Wisdom for Young Jewish Women," Catholic Biblical Quarterly 70/2(2008): 277-299.

けっ、またまた、JかEかPか、更にJ−AかJ−Bかだぜ。好きな人は勝手にやってくれ。ということだが、この著者の結論は、24章はもともと一つのソースであって、見かけ上のダブレットや編集の多様さは複数のソースを必ずしも示すものではないというもの。Brian A. Bompian, "Is Genesis 24 a Problem for Souce Criticism?" Bibliotheca Sacra 164(2007): 403-415.

あっ、そうそう。リベカからラケル直行ではレアがかわいそうだな。レアというとなぜかコスモスの花を連想するんで、彼女も私のタイプだから書くよ。要するに、私の気が多いだけかもしれないが、それぞれに魅力はあるものだ。そのようにして男も女も見なければならないだろう。しかし、ポティファルの妻のようなのは色気違いの悪魔だね。