Comments by Dr Marks

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Heil Obama!−漫画が漫画でなくなるとき


動画はドイツ語の Heil Obama! ではなく、英語の O'Hail Obama! ということで…。Heil Obama! もありますよ。

ネットで検索すればわかるように「ハイル オバマ!」というアイディアは、かなり初期からあった、ネガティヴ・キャンペインの中でも品がよいものではなかった。しかし、ここに至って、笑ってすまされない様相を呈しているのであえて載せてみる。

既に一昨日のブログにも書いたように、オバマの集金活動は尋常ではない。そのためなのかオバマ夫人が超豪華な食事をホテルでとったことまで揶揄されているが、何か特別のときだったのかもしれないし、そんな個人的なことはどうでもいい。公金を使ったという可能性もあるが、それもその程度のことは(悪いことは悪いが)、湯水のごとくメディアに献金を注いでいることから比べればどうでもいい。

この記事を書く前に確認したが、今現在、マケイン陣営は公的補助を含めて230ミリオン・ダラー(230億円超)を集めたに過ぎないが、オバマ側は補助なしで454ミリオン・ダラーだそうだ。とくに9月だけでオバマは150ミリオン・ダラー集めたらしい。ハリウッドでお一人様2万7千ドル(270万円超!)の夕食会があった月だと思う。まさに常軌を逸した集金キャンペインであり、それらの多くはメディアに流れることとなった。

今月29日には、全米ネットのキー局をそれぞれ30分ずつ買い取っての番組が用意されているそうだが、これは、まさに前代未聞の金権選挙戦であろう。実際、民主党が絶対優位のカリフォルニアにおいてさえ、オバマのコマーシャルは朝から晩まで流れている。これが、激戦区の各州では恐ろしい勢いでオバマの顔が茶の間に溢れているそうだ。

確かに、社会心理学においても社会情報学においても、古典的理論ではメディアにさらせばさらすほど有権者にその候補は刷り込まれることになる。なるほど、オバマはたくさんの "Dr. Goebbels" を雇っているし、ペイリンがいみじくも言ったように(というか日本の識者だってそういっているのだが)オバマの政策は、いわゆる社会主義のアイディアであるから、国家社会主義ドイツ労働者党(Nazi=Nationalsozialistische Deutsche Arbeiterpartei)と比べてみたくなる気持ちがわからないでもない。

こういった、過激なメディア乗っ取りと、コーリン・パウエルの寝返りのニューズが今どのような印象を市民に与えているのか、11月4日の夜、あるいは翌日が楽しみである。ああ、そうそう、本当の救世主は人間ではないからね。