Comments by Dr Marks

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「このヤロウのきれいなこと」と「コウイチ弁」の Si と Shi

ひょんなことから「コウイチ弁」という音声ブログをやっている若者を発見した。今年大学を卒業して語学教育会社のマネージャー兼講師だが、独特の語り口で吉本喜劇で使えそうだ。一例を上に紹介しておいた(日本語版)。下の動画が英語版。

ただし、彼の日本語は文法的には滅茶苦茶だが、かなり流暢で使える。しかし、これで日本語を教えているというのだから心臓かな。おっとっと、念のために申し添えるが、彼の英語の発音と文法は確かだ。アメリカ各地の方言などはピカイチのパフォーマンスだから、探して見てほしい。

彼のブログ(http://www.koichiben.com/)を開くと音声ブログ(YouTube)が入っている。彼自身による変な日本語の自己紹介(http://www.koichiben.com/about/)によると日本人の血は四分の一で、残りは何がなんだかわからない典型的なアメリカ人だ。

さてと、「このヤロウのきれいなこと」というのはどういう意味かわかりますか。この言葉は、日系三世のとても美しいお嬢さんが、日本から来たお客さんがたの前で美しい花を観賞していたときに、無理したんでしょうね、日本語で感想を述べた言葉ですよ。英語で Look at how beautiful this yellow color is! とでも言っとけばよかったのですよ。

正解は「この Yellow(黄色)のきれいなこと」だ。多分、両親か祖父母が日本語の文脈で黄色という単語を使わず、日系人なまりの英語(ヤロウ)をそのまま日本語の会話に取り込んでいたから、それが正しい日本語と思っていたらしい。とても美しいお嬢さんがヤクザ言葉のような日本語を話したので皆は驚いたわけだが、理由がわかって大笑いしたそうだ。

なぜこんなことを? 聞いたでしょう、コウイチ君の日本語を。Shit を日本語でなんて言ってますか? ほら、彼はやはりハワイ訛りの日本語なんですよ。普通の日本人なら、音声ブログでは別の単語を使うはずだ。

それにしても、彼って面白いね。大したタレントだ。日本語の勉強にはならないけど、正しい英語の発音の勉強にはなるよ。それに彼のスピードが実践にはちょうどいい。日本の英語教師の発音は遅すぎるが、彼は自然のスピードで、かつ明瞭に発音している。その動画サイトは下に。画面をダブルクリックすると関連のビデオが連続して出てきます。