Comments by Dr Marks

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モスク、いやさモスク尖塔(Minaret)禁止のスイス、あまり言われない理由の一つ


尖塔からの第一声はこんな時間よりももっと早い真っ暗な時間なんだ

スイスで先月、モスクに付随する尖塔(ミナレットという)の新しい建設が禁止になった。モスクを造ってはならないということではない。しかし、イスラム教の象徴としての尖塔を禁止するのはよくないと、ヴァチカンのカトリック政府も批判したなどとも報道された。

理由が何か取りざたされたが、もちろんスイス人がイスラム教を特別嫌っているということではない。あまり報道されないようだが、騒音なんだよ。日没前から騒音が始まって、1日に5回ある。今頃なら朝は4時半から始まり、最後は夜の8時半頃だろう。週に一度、例えば金曜日だけということではない。毎日なんだ。毎日だぞー。

体験するとわかるが(慣れるとそれもいいという人もいるが)、ともかく近場であれば否応なく朝の4時半にたたき起こされるということになる。もともと尖塔から大声で「礼拝に集まれー」と号令を掛ける目的の塔だから、当たり前といえば当たり前だ。地声が大きく、歌唱力のある者が担当したが、今ではたいてい拡声器が使われるから、尚更うるさい。へたくそが担当する朝はやりきれないくらいだ。

ロスアンジェルスのモスクは、もともと尖塔がないものがほとんどだと思う。我が家から一番近いモスクは2キロ足らずのところにあるが、尖塔がないからうるさくはない。うるさいモスクは、ここでは体験しない。アラブ諸国で体験できる。アラビア語ができないのでよくわからないが、初めにいろいろな文句とメロディーで歌い上げ、最後は「アラーアクバル」を何度も復唱して終わる。ともかく、うるさい。