今晩のABC「世界ニューズ」より二つの話題：ブラウン英国首相の馬鹿と近頃優秀な合衆国連邦最高裁（マイク切り忘れて暴言と十字架の許可）
ブラウン首相は再選をかけた選挙運動中。首相に近づいた65歳の女性が街頭で東欧からの移民が多いことを述べたことについて、車に戻ってから彼女を「偏狭（bigoted）」と決め付けた声を、切り忘れたマイクが拾ってしまった。後で謝ったってね。そりゃないよ、馬鹿。だって、他にも「馬鹿げてる（ridiculous）」なんても言ってるよ。しかも、いかにも憎々しげに。どっちが馬鹿だ、馬鹿！
切り忘れるとやるんだよね。かつて、ある教会に呼ばれて説教したときのことだが、牧師室でその教会の牧師と私がマイクを体に付けた。私はすぐにスイッチがオフであることを確認したが彼はしなかった。そして、自分が煙草を吸うことを咎める教会員は「偏狭だ」と私にぐちり始めた。そう。彼は煙草を吸う牧師。すると、間もなく教会の役員さんが慌てて駆けて来た。「牧師先生！ マイク入ってます！！」 礼拝前の静かな会堂に彼のつぶやきが聞こえたわけ。
近頃の連邦最高裁は面白い。拳銃所持おK。動物虐待ビデオおK。今度は山の上の十字架おK。カリフォルニア州モハヴィ砂漠の国立自然保護区。そこにある岩山の上に、それほど大きくもない質素な十字架が立っていたが、今までしばらくのあいだ目隠しされていた。建てられてから70年も経つのに、何だか知らんが宗教大嫌いという集団が、国の敷地に十字架とは何だ、と文句を付けていた。フランスのイスラム教徒のブルカ（バーカ←これは馬鹿ではなく、ブルカを英語読みにするとバーカ）禁止も、女権論者のバーカ（←これは馬鹿の意）が言い出したんじゃろう。
近頃の裁判所の傾向のご多分に漏れず、下級審では馬鹿どもが勝っていたが、最高裁は「十字架かまへん」という判決を出した。ちょっとギリギリの多数決になっただけだが、なかなかよろしい。ほんでですね、「もちろん無神論という宗教にも寛大でおます」のが裁判所ですと。よろしい、よろしい。アメリカは何でも許したる。無神論者の諸君、君たちも「無神論教」の何ぞシンボルでも立てんかい。
http://abcnews.go.com/Politics/Supreme_Court/supreme-court-refuses-ban-mojave-cross/story?id=9536679
