Comments by Dr Marks

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対で覚えるイディオム “ Run Off with the Tail between the Legs ” と “ Can’t Make Heads or Tails ” (口語英語表現でごまかすブログ No.19)おまけ“Heads or Tails!”

久々のシリーズだが、あまり面白くない。何しろ今日のわが家の猫と鳥たちの戦いから思いついただけだから。初めの成句は文字通りの意味である。「しっぽを脚の間にして逃げる」とは「しっぽを巻いて逃げる」という日本語の表現そのままである。どうだ、面白くないだろう。

猫は普通今どきの(季節的に)鳥に襲われれば逃げる。だいたい賢い猫は、とくに早朝は外に出ない。巣を守るための威嚇と巣を作るための猫の毛狩りが激しくなるからだ。ところがわが家のエジプト猫は鳥を取って食う猫なので怯まない。編隊攻撃に遭っても果敢に立ち向かい、打ち落とそうとする。しかし、多勢に無勢、毎朝一箇所か二箇所、急降下攻撃されて毛をむしられる。前の鳥を打ち落とそうとすると、後ろからしっぽや足をつつくのがいる。だから、今度は鎧兜を作ってやろうと思っている。(Twitter友達から、アルミフォイルで作ったらどうかとの提案があった。)

Can’t Make Heads or Tails だが、これは「頭としっぽがわからない」ということ。このmake は、他動詞のほうの make out と同じで「わかる」という意味だ。しかし、必ずネガティヴな場合に用い、しかも完全にわからない状態のときに使う。“I can’t make heads or tails.”(わたしゃ、さっぱりわかりませんわ。)つまり、西も東もわからない状態である。話の筋はわかったが、どこが要なのか、あるいはどこが笑えるポイントなのかがわからなければ、“I missed the point”と言えばいい。教えてくれる。なお、“I can’t make head nor tail”でも同じ。

さて、おまけの Heads or Tails! だが、こちらはこの形しかない。必ず複数で言うこと。意味はご存知の方が多いだろうが、「表か裏か」という賭け。「丁か半か」みたいなもの。サイコロでなく、手近なコインでやるから、「表か裏か」になる。やる場合は、どちらが表か裏かは確認しておいたほうがいい。

なぜなら、伝統的に肖像や国名のあるほうが表(obverse=head)であり、額面や年号のあるほうが裏(reverse=tail)であったが、今ではその通りでないことが多い。とくにアメリカ合衆国は、めちゃくちゃや。クォーター(25セント)だけでもデザインによっていろいろ。やる前にお互いに決めちょくれ。