Comments by Dr Marks

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ティシャ・バーヴ(アヴの月の9日)の今日、メス猫が来たのでとりあえずティシャ(Tisha)という名前を付けてみた


この子は黒人猫だったルーファス君とは違って鼻や手のひらがピンク色の白人猫

今日の日中のユダヤ人街は、いい若者がだらだらと歩いていた。年寄りのほうが元気がいい。無理もない、若者は腹が減りやすいんだよな。こいつら、この暑いのに東ヨーロッパ伝統の黒服でヒゲものばし放題だから、はあはあ言って歩くのだ。

今日はアブ月9日、つまりティシャ・バーヴの日だ。昨晩から始まって今日の日没まで約25時間の断食日だ。水も原則駄目だから、弱りきってだらだら歩く。家からシナゴーグに詣でなければならないから、嫌でも家で寝ているわけにもいかない。

この日はイスラエル民族が不幸に陥った種々の出来事に想いを馳せて、当時の人の苦しみを断食と祈りで偲ぶ日だ。ホロコーストを含めさまざまな不幸をこの日の謂われとしているが、基本的には、ソロモンの第一神殿がネブカデネザルに落とされてバビロン捕囚となったこと、ペルシャの治世下にバビロンからの帰還民が建てた第二神殿がローマのティトスによって陥落したことである。第二神殿の落ちたのが紀元70年のアブ月9−10日とされている。

そんな日に、我が家に猫が来た。本当は生後2週間の子が来る予定だったが、3箇月の子が来てしまった。間に立つ半ジュー半カトのおばさんが連れてきたわけだが雄か雌かわからないという。余がしっぽをつかんで(失礼!)鑑定したら雌だった。とてもおとなしい子で初めから雌かもしれないと思っていたが、案の定雌だった。同腹は4匹だったらしい。

ご覧の通り、かならずしも美人という域に入る猫ではない。しかし、落ち着いたおとなしい猫だ。また、よく何でも食べるし好奇心も旺盛で賢い。洒落て大江山の小式部内侍とでも名を付けてやろうかと思ったが、ティシャ・バーヴの日に我が家に来たのだから、Tisha という名にすることにした。通称ティーちゃんでもいい。ミドルネームはマリーア Maria だ。Tisha Maria Waterman がフルネームとなる。