Comments by Dr Marks

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パリの東京宮殿は「技術上の問題で(Pour Raisons Techniques)」閉館どす:絵画盗難のパリ市現代美術館

パリには東京宮殿(Palais de Tokyo)ちゅう建物があるそうな。まあ、昔たまたま東京通りという通りがあって、そこに面した建物だから東京宮殿だそうだ。残念ながら、第二次世界大戦末期に「東京通り」では気に入らないので 「ニューヨーク通り」に改名されたが、建物の名前は残ったそうだ。その建物がパリ市現代美術館の建物の一部であり、そこの美術品がパリ時間の20日木曜日午前7時になって盗まれているのが発見された。

盗まれたのはピカソマチス、モジリアーニ、ブラーク、レジェの作品で、あらかじめ犯人グループは目星をつけていたふしがある。犯人グループというのは確証はないが、一人でないほうがはるかに楽に盗めると考えたからにすぎない。実際は、防犯カメラに写っていたのは一人であり、黒い装束だそうだ。

さまざまな記事を読んだので余は頭がこんがらかっているが、3月以来、すなわち2か月間、防犯装置が壊れていたという記事が多いが、一つだけは2日間とあった。犯人は窓を壊して進入しているのに何ゆえ防犯装置が作動しなかったのか不思議だったが、もともと壊れていたのであれば当たり前の話である。しかも、夜間警備員はいたそうだが、物音は聞いていない。

まあ、木曜日は美術館の入り口に「技術上の問題で」と張り紙したらしいが、もし防犯装置の故障ならば文字通りの理由なので笑えてしまう。しかし、まあ、それを知っていた関係者の犯行であろうか。絵画の金額ということを考えれば、かならずしも一番高いものだけを狙ったのではないそうだ。好きな絵だけ?

というのは、このような美術品は絶対に表立っては売れない。だから、絵を人質として金を振り込ませるか、秘密ででも所有したい金持ちに裏世界で売るか、自分が持ち続けるかになってしまうだろう。いずれにしても、このような物の移動も難しく、またそれゆえに盗難の間に絵が痛む可能性は高い。そうなると修正・修理も大変らしい。

怪盗ルパンは、いつどんな形で世に出てくるのか、ちょっと楽しみだな。絵を壊すなよ。余はまだ見ていないから、頼むね。比較的詳しい記事は→http://www.francesoir.fr/casse-au-musee-d-art-moderne-l-alarme-est-restee-muette