Comments by Dr Marks

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「オリエンタル」という言葉で想定=想像するもの

オリエントという名詞でもいいのだが、オリエンタルは形容詞であるが名詞にもなるのでオリエンタルにしてみた。そう、名詞の場合は、意味は東洋人。

寝る時間なのにこんなことを書こうとしたのは、今日、二つの契機があったからだ。一つは今しがたメールをチェックしたら、ブログを愛読していてくださる方が、どういうわけか二年前の記事に星マークを付けてくださった知らせが「はてな」から入っていた。

未完のどうでもいい余の習作小説なのだが、内容がさる方の研究と重なり、かつその方と共同で調べることになったために中断したままの小説だ。実は、昨年末にその論文は修了して紀要に載ったようなので再開してもいいのだが、今のところ続ける気はない。駄作だからだ。しかし、今日、その方が星をくださったところは、再読してみて、それほど悪くはない(http://d.hatena.ne.jp/DrMarks/20080213/1202888908)。まあ、自分で言っていれば世話はないのだが。

そこでは、一つのオリエンタルが話題となっている。次に、二つ目の契機は、これも今日のメールに入っていたのだが、「オリエンタル研究」で二つの学会(SBL、ASOR)を通じて今年最も優れた論文に1万ドル(百万円以上だな)上げるという公告だった。ふん、ひょっとして知らない人だと、私がオリエンタル研究で論文を書いたなどと言えば、どうせお得意の日本がテーマだろうと思いやしないかな、と勝手な想像をしてみた(影の声:妄想だ、妄想)。

そうだよ。誰もそんな妄想はしないだろう。しかし、する者もいるかもしれないので念のため書いているんじゃ。そうそう、三笠宮古代オリエント史なんちゃって。そのオリエンタルじゃ。小アジアのトルコやイスラエルイラクなどの古代研究が「オリエンタル研究」さ。古代地中海研究とはちと違う。やはり、東の方、中東に重点が傾いている。

だから、トルコ人アルメニア人、シリア人、ユダヤ人、イラク人、イラン人などは東洋人だ。もっともインド・ヨーロッパ人種とか、コケイジャン(caucasian、ガメさん言うところのコーカシアン)という分類もあるが、立派な東洋人だよ。そもそもコケイジャンという名称は、当初ヨーロッパ人だけを想定していたのに、DNAや外見が北アフリカ人や中東人も同じということで、今では彼らもコケイジャンの仲間なのだが、昔は東洋人と言われた。

だから、ここでの「東洋人」はモンゴロイドということではない。今では東洋人=オリエンタルというと極東人とか中国人限定になってしまった。(なお、アジア人というのはまた別で、南アジア、東南アジア人などを含むことになる。)余のグランパの写真を見るとコケイジャン色が強く、余はモンゴロイド色が強い。爺様の眉と鼻は目立って高く、骨格もしっかりしていて背が高い。余はそれほどではない。鼻も背も目だって高くはないのだ。しかし、考えてみれば、同じコケイジャンでも東洋人であるユダヤ人などは背が低い者が多いな。アメリカ人の平均より低いくらいなのに、ここL.A.に限れば、余は背が高いほうなのは、アングロサクソンが少ないからだ。(Higher resolution available in "Dr. Waterman's Desk")