Comments by Dr Marks

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評判というのは良かったり悪かったり


写真はイギリスのオンライン銀行として有名なハリファックス銀行の一支店。昨日のUKのヤフーニューズを開いたら、イギリスで最も評判の悪い銀行に選ばれたらしい。しかし、事実は、昨年のコンピュータ事故にもかかわらぜ、個人口座の数は一番なのだ。評判などいい加減なものだ。

多分、ロンドンの地下鉄の若者の(中高年も)行儀の評判は東京より悪い。弱者優先席に堂々と座り、携帯電話で大声で話す。しかも、注意する人は誰もいない。こんなことを言うとまた叱られるかもしれないが、旧植民地から来た家系の者に多い。ロンドンの地下鉄利用者の半数以上は本来のイギリス人ではない。

フランスや日本などもそうだが、植民地政策のツケというのは第二第三世代になって現れる。初代は宗主国に対する恐れやコンプレックスの中で暮らしたが、その後の世代は甘やかされ、驕りと傲慢の中に生きることがしばしばだ。

第一世代の中でも母国よりは宗主国を選んだ人たちは、比較的頑張り屋で、それなりに成功もしたから宗主国に留まったり、宗主国市民となる手続きを取った。第二第三世代には苦労をさせまいと手塩にかけ高学歴も与える。結構。それは結構。しかし、かなりの率で社会的な訓練が疎かになった気がする。

今日、地下鉄でなかなかいいものを見た。見かけだけで判断はできないが、多分、典型的なアングロサクソンと思われる若者が、杖をついた東洋系の老人が乗り込んできたら、弱者用ではなく一般席に座っていたのにすぐに立ち上がって席を譲った。夕方のラッシュ時で車内は相当に込んでいる。

その若者は大きな荷物を抱えているのに立ち上がった。念のために申し添えるが、ロンドンの地下鉄に網棚はないから、立ち上がったら荷物も抱えるか足元に置きながら立つことになる。余は二、三の駅が来たら降りるか乗り換えるのだろうと思ったが、降りる様子はない。とうとう12駅目が来るまで、若者はその老人のために30分近くも立っていたのだ。(見ていた余は何をしたか? 新しい駅に着くたび、空席ができるのを鵜の目鷹の目で探し回っていたさ。悪いか?)