Comments by Dr Marks

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イーディッシュ語の詩の朗読(メンディー・カーハン朗読によるイツィーク・マンガーの詩)


イーディッシュ語作家のコレクションということで、素敵なデザインの書籍が紹介されるが、ナレーションはイツィーク・マンガー(マンゲルと発音しても可、Itzik Manger、1901−1969)の詩「僕は何年もさ迷っていた」。

マンガーはルーマニアの国境に近いウクライナのツェルモヴィッツで生まれた。その後、この詩の題のように諸国を放浪した。ウクライナからポーランドワルシャワに移り詩作を始めるが、ナチスが来る前にフランスに脱出する。しかし、そこも危なくなったのでイギリスに渡りイギリス国籍を取得するも、結局1958年にイスラエルに帰還し、没するまでテルアヴィヴで暮らした。(詩の内容はいずれ紹介するかも。期待しないで待っててほしい。)

朗読しているメンディー・カーハン(Mendy Cahan)だが、歌手でもありバンドを持っている。1963年にベルギーのアントワープで生まれたが、イーディッシュ語を話す地域で育った。エルサレムのヘブル大学で哲学とイーディッシュ文化を学び、現在はイーディッシュ関係の諸団体をリードするすごい人だ。彼についても今後また紹介する機会もあろうから、今日はこの程度とする。なお、英語人は彼の苗字をカーンと発音することがあるが、本人ははっきりとカーハンと発音している。

今日は音の響きと昔の出版物の素晴らしいデザインを楽しんでください。今はなかなかこのようなイーディッシュ語の本は手に入らないんだよなあ。Abebooks を小まめにチェックするしかないな。