Comments by Dr Marks

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映画“The Adjustment Bureau” をめぐる神学的課題(運命と自由意志)


なんとか潜り込む予定だが、満杯です、と言われるかもしれない。うまく潜り込む予定だが、うまくいったらTwitterででも報告する。長くなりそうならこのブログでだ。

実はラッキーなことに、この未公開(来月リリース)の試写会を兼ね、ユダヤ教イスラム教・キリスト教の学者が、この映画の監督をまじえて「運命と自由意志」について討論会を開くというので案内が来た。もちろん、只で観ることができる。それぞれのディスカッサントは既に決まっているから、ただお話を聞いていればいいし、映画を観終わったら帰ってもいいのかもしれない。

映画の内容の詳細はもちろんわからないし、どんな学者が出るのかも(これは知っているが)今は詳細は内緒にしておこう。この映画が日本でも公開されるかどうかは知らないがここに紹介しておく。映画の予告編は上掲のとおりで、ウィキペディアはこちら→http://en.wikipedia.org/wiki/The_Adjustment_Bureau

映画のタイトルだが、日本語にすれば『(人間や世界の運命の)調整局』あるいは『統制機関』というような感じだろうか。一応は「スリラー・ロマンス映画」という分類でフィリップ・ディックの “Adjustment Team” という大昔のサイエンス・フィクションが土台となっている。主演はマット・デイモンエミリー・ブラント。舞台はマンハッタン。

脚本・監督がジョージ・ノルフィで、彼がこの試写会と神学論争に参加してくれる。彼はプリンストンとオックスフォードで学び、UCLAPh.D.に進んだ脚本家である(博士は未修了で修士号を得て退学)。苗字でわかるようにイタリア系アメリカ人。たぶん、UCLAとの関係でユダヤ・キリスト・イスラムの学者を集めたのであろうが、御多分にもれず、今ではアカデミックな神学大学院には映画関係講座の教授というのがいるんだよ。そのような案配だから日本の大学教授はみんな映画の先生なのね。