Comments by Dr Marks

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ちょっと師匠の著作の一部でも紹介しておくか、懐疑論の歴史やチュービンゲン学派、更に奇跡の問題などに限定する―英語の本しかないけど

ああ、今思い出したが、彼の本の中国語訳はあるね。それから、彼の仕事でもっとも有名なのは4分冊とCD版で出ている The New International Dictionary of New Testament Theology(略称 NIDNTT)の編集委員長ということかな。

私の何人かの師匠の中でも一番の師匠(メントア)は困った爺さんで、大昔にオックスフォードで講演した「史的イエス」の本をまだ書き終わっていない。しかし、若いときに書いた本で英語の読める人なら役に立つかもしれないものを選んで紹介してみる。うん、コメントへのレスで紹介した Colin Brown, Ph.D., D.D. 様の本だ。←紹介でD.D.を抜かすと機嫌が悪い。

懐疑論あるいは啓蒙主義と哲学に関しては、Jesus in European Protestant Thought 1778-1860 (Durham, North Carolina: The Labyrinth Press, 1985)、Christianity and Western Thought: A Histiry of Philosophers, Ideas and Movements (Downers Grove, Illinois: InterVarsity Press, 1990)
信仰と哲学および歴史に関しては、Philosophy and the Christian Faith (Downers Grove, Illinois, 1968)、History and Faith: A Personal Exploration (Grand Rapids, Michigan: Zondervan Publishing House, 1987)
奇跡と奇跡批判については、名著 Miracles and the Critical Mind (Grand Rapids, Michigan: Eerdmans, 1984)

彼のその後の仕事は、現代キリスト論と史的イエス研究史だがそれは省略する。今回の「炎上」のテーマに限定した。

俺? 単なる彼の弟子で理解者にすぎない。彼の上記のような仕事にほれて弟子入りしたのだが、キリスト教の起源に関わるテーマに移ってしまい新約聖書学者二人にもついて学ぶことになってしまった。しかし、師匠とはずっと家族ぐるみで付き合ってるから親類みたいなものだ。

弟子は師匠に似る。認識論や方法論にこだわるメンタリティーが同じ。若い頃に下手な絵など描いてたのが同じ。初めは哲学専攻だったことが同じ。ドイツ語からの翻訳は俺のほうが上手いと威張りたいのが同じ。なるべく相手をこっぴどくからかってやろうとする意地悪が同じ。そのくせ気が小さくて、最後までいじめ通すことができないのが同じ。食い物の好みが同じ。おせっかいで饒舌な(平たくいうとおしゃべりな)細君がいることが同じ。その細君との間に子供がいないのが同じ。学者になっても教会で説教したいのが同じ。右からは左、左からは右と思われてしまうのが同じ。馬鹿なのが同じ。等々。