Comments by Dr Marks

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ケーキと言うなら、どうしてレークとなるの?

アメリカで日本語を教えていると、カタカナ表記が意外に難しいことに気付く。学生には、英語あるいはその他の外国語をカタカナにするといっても、transliteration(翻字)ではなくtranslation(翻訳)だと心得よと指導している。もっとも、Los Angelesのようにロスアンジェルスでもロサンゼルスでも通じるものはあるが、New Yorkはニューヨークしかないし、Washingtonはワシングトンではなくワシントンだと説明し、そのまま単語として覚えなさいと言っている。(因みに、成績の良い学生ほどワシングトンと書く傾向がある。)

カタカナを習い始めると、それぞれが自分の名前をカタカナで書きたがる。(更に進むと漢字で書きたがる。)上の伝で行けば、スミスとかカーターとか固定しているものもあるのだが、どう書いていいのか定かでない名前もたくさんあって、ここでは翻字するしか仕方がないことになる。その他で困るのは、伝統的に食べるケーキはケーキなのに湖はレークだったりすることだ。これも原則はありえないと説明するしかない。

ところでロスアンジェルスダウンタウンの近くにSilver Lake という所がある。日本人が読むとシルバーレークだが、日系人はシルバーレーキと言っていた。バスに乗って降りるときに、"I['ll] get off [the bus at] Silver Lake" が「揚げ豆腐シルバーレーキ」と聞こえていた人たちの発音だ。また、それで意外と通じる。