Comments by Dr Marks

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今日は地震でヴァメーシュの連載は休み−あ〜あ


今日の元気づけプレゼント:がんで死ぬ前のランディー・ポーシュ先生の最終講義(英語だけど、がんばって聞いて)

今日、LAは地震の騒ぎで一日が暮れた。重大な損害や死者はなかったようだが、日本と同じ地震多発地帯なので、メディアの関心は高い。テレビにはおなじみのケイトが出て来て丁寧に説明していた。

ケイトとは、知る人ぞ知る(てか、WPに載ってたよ!)Dr. Kate Hutton のことで、二つ名を Lady Earthquake (地震女史)という、パサデナ市にあるカルテック(California Institute of Technology)大学の地震学者だ。細君によると、地震があるたびに30年以上前からメディアに登場していたらしい。

地震のときは自宅にいた。地震には慣れているがさすがに家の中でも安全な所に移動した。初め、東に面した大きな窓が揺れたが、窓の下のブーゲインヴィリアの花に鳥が降り立つときにも揺れるので、てっきりそうと思ったら、左右に大きく揺れた。こりゃ地震だわい。収まってから机に戻ったら本棚に置いていた小物が落ちていた。

仕事の出先にいた細君が、携帯で家に電話したらしいが通じなかったそうだ。個別の緊急時には携帯が便利だが、このような社会全体が緊急の場合は携帯は何の役にも立たない。皆が皆、安否を気遣って電話したため、許容量を超えたようだ。携帯会社は、今後何とかすべきであろう。ともかく、我々は無事なのだか、その後でとんでもないことになった。

しかも、そのとんでもないことの前に、ちょっと暑さで過労気味のところを、夕食の準備をしようとして台所に立って料理していたところ、急に具合が悪くなり、横になったが汗が出て苦しいから、血圧と脈拍を診たところ、血圧は127−92で少し高めだがOK、しかし脈拍は135だった。しばらく横になって休んだら、今度は横になって計ったせいもあるが、血圧が急速に落ちて89−57、こりゃ立派な低血圧、てか意識が落ちる可能性もある。しかも、脈拍は依然100前後。

死ぬかなと思ったが死なない。すると電話がなっている。低血圧だから、注意して立ち上がったが、今度は大丈夫なので電話に出る。2週間ほど前のブログに書いた例の93歳のミス・キャロルの関係者が、いくらミス・キャロルに電話しても出ないから様子を見てくれという。こちらからも電話してみたが、やはり出ない。

彼女の関係ファイル(何かあったときの連絡先など託されている)を抜き出して鷲づかみにし、細君に運転させて車で5分ほどのユダヤ人街に向かった。5分で着くはずなのに、夕方のラッシュで10分以上かかった。見ると家の灯りは点いていないが、テレビがついているのが窓から見える。ほっと、安心してドアベルを鳴らすが、今度は返事がない。

裏に回って窓やら何やら叩きながら怒鳴ると、何だ、この婆さん、眠気眼で出て来るではないか。大音響のテレビをつけながら寝ていたらしい。電話にも出ないわけだ。よかった、よかった。心配していた人に、彼女の声を電話で聞かせて、さあ帰ろうとすると、悪かった。捕まった。また寝ろ、と言っても、もう目が覚めた、とぬかす。話していけ、と言うのだ。話といったって、どうせ独演会じゃないか、どうせ Listen! だ

でも、根がやさしい俺は、どうでもいい話を細君と聞いていたよ。この婆さん、民主党なのにケネディー一家が大嫌い。ケネディ大統領の身持ちの悪さから言えば、クリントンなんか天使のようなものだそうだ。更に、民主党エドワーズのめかけの話まで教えてくれる。エドワーズの奥さんはがんをわずらっているのに、めかけに子供まで産ましてLAに会いに来ていたそうだ。

民主党大統領の中でも、ニューディールルーズベルトや高齢者医療保険を作ったジョンソンは大好きなようだ。今回のオバマは名前も覚えていないふりをするほど(93歳でもぼけちゃいない)嫌いらしい。努力をしないで黒人タレントのオプラが送ってくる金をふんだんに使っているのも気に食わないらしい。

私が、副大統領はどうするんだろうと言ったら、ミット・ロムニーがいい、ハンサムだし、と言い出したのには驚いた。この民主党婆さん、本当にオバマなんか眼中にないらしい。ロムニー共和党員だよ! オバマでなくて、マケインの副大統領のことを言ってるよ。(ひょっとして、93歳だから、やはりボケかな。)

きりがないのでもう帰ると言ったら、たまにしか来ないのにもう帰るのかと言い出す。2週間前に買い物に連れて行ったろ? 94歳になるシニアにそんなことを言っていいのかとごねる。おいおいおい、93歳って素直に言えよな。94歳になるって、いつなんだよ。この5月に93歳になったばかりじゃないか。漫才しているうちに10時過ぎたので、もうホントに帰ると家を飛び出した。

食事してテレビをつけると、ABCテレビが、先日亡くなったカーネギー・メロン大学Randy Pausch 先生の特集をしていた。日本でもご存知の方が多かろう。初めから見たかったが、あのトンデモ婆さんのせいだ。そうこうするうちにまた電話。(電話には全部出なくていいように、いったん留守電に録音させる回線も持っている。直接出てとっ捕まるより時間の節約猫猫先生のビデオのようなもの。)この相談電話にアンサーしていたらまた長くなりそう。困っているのにアンサーしないわけにいかないし、ああ泣きたいわ