Comments by Dr Marks

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No. 8.

ラメド(ל)、メム(מ)、ヌン(נ)、サメッフ(ס)、アイン(ע)、ペイ(פ)、さあ今日はここまでやってみよう

アルファベット(アレフベイズ)をやりながらも少しずつ単語力も付いてくるはずだ。さあ、やってみよう。いつものように音声はYIVO参照(http://www.yivoinstitute.org/yiddish/alefbeys_fr.htm)。また、念のために音声をローマ字で書いておいたが、耳で何度も聞いてイーディッシュの音の雰囲気を身に着けてほしい。

ラメドはローシック(loshik)のLの音。ローシックは英語のコルト(colt)の意味で若い雄馬のことだ。念のために言うが、コルトとは5歳までの若い馬のことだから、けっして子馬のことではない。アメリカ人でも間違って覚えている。イーディッシュのローシックはだからコルトでなくhorse(馬)とも訳すが、正しくはコルトに対応するらしい。以上は余談だ。(ああ、そうそう、コルトはもちろんピストルね。コルト印のピストル・メーカー。余も持っている。どうもますます余談だな。)

メムは字体が二つある。語頭・語中のメムと語末に使うものだ。こういう文字があることはすでに学んだ。音声例はミシュポッヘ(mishpokhe)のM音で、意味は家族(family)。次はヌン。形容詞ナイゲリック(naygerik)のN音。意味は「好奇の(curious)」。ご覧のように、ヌンにも語末用の別の字体がある。

サメッフの音声はストリエル(stolyer)のS音。ストリエルとは大工(carpenter)のこと。次がアイン。オインと発音する人々もいる。ところがどっこい、この字の音価はアでもオでもないエ! えっ、て驚かないでください。何度も言ったように、そういうふうにいい加減なのがイーディッシュですから。だから見本の音声はエントゥフェル(entfer)のE音。意味は答(answer)のこと。

さあ、今日の最後はペイ。この字はYIVOの見本は真ん中にポイント(ダゲッシュ、dagesh)があるが、ポイントを付けない綴りもある。ポイントを付けないというのは上に棒がある(この棒をラフェ rafe という)字フェイのことではない。ペイの音声例はプリメニツェ(plimenitse)のP音で、意味は姪(niece)。ラフェ付きのフェイの例はフェイグル(feygl)のF音。意味は鳥(bird)。なお、この字にも語末用の字体がある。


はい、ご苦労さん。よくできました! ハナマルね。