暗い歌を一つ:「ちびすけ、泣くんじゃない(ייִנגעלע ניט וויין)」
歌はシルバ・オクテ(Sirba Octet)のイザベル・ジョルジュ(Isabelle Georges)。フランスのユダヤ音楽団(Klezmer)でイーディッシュで歌っている。このYouTubeの下にある歌詞とは少し違う。一応、訳のようなものを付けておくが骨君に確認していないから間違っているかもしれない。とにかく暗いよ。
この国に移民してきた中には移民によって一家離散ということも少なくはなかった。エリス島に来る前からさまざまな事情で一家全員というわけにもいかなかったのだ。旅費が全員分なかったとか、ヴィザが取れないとか、移住に反対の家族がいたとかであるが、エリス島まで来ていながら、家族の一部が健康の問題などで本国に送還ということもあった。とにかく暗いよ。
あっ、おまけで、この楽団の暗くない奴を一つ紹介しておく。口直しにどうぞ。http://youtu.be/b28GnvNp5qM
ちびすけ、泣くんじゃない(インゲレ・ニットゥ・ヴェイン)
忘れることのできない悲しい写真を見た
いや、決して忘れることはない
この地に子供の手を引いて
一緒にやってきた男
この子供は海の向こうに留まったままの
母を求めて泣き叫ぶ
父はそれを耳にして嘆き悲しみ
子供に言った
ちびすけ、泣くんじゃない
父さんは決してお前から離れない、決して
そして、いずれは母さんも一緒だよ
悪いことは何もないよ
ちびすけ、泣くんじゃない
父さんにはお前だけなんだ
そして、父さんの身も心もお前のものだ
悪いことは何もないよ
人は巨万の富を持ち
そこから更に富を産む
父さんに、そんな力は
この世にないが
ちびすけ、泣くんじゃない
涙が身を焦がすことはもうない
父さんはお前を純粋に愛してる
ちびすけ、泣くんじゃない
泣くんじゃない、もう・・・