Comments by Dr Marks

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アメリカでもいじめによる自殺―マサチューセッツの女子高生1月に首吊り自殺、2月に加害者起訴、先週金曜日に有罪判決

今までもどうだったかは調べていないので知らない。たまたまTwitterで日本の初等中等教育について話していたが、アメリカでいじめによる自殺があり、先週末に有罪判決が出ていたが、マスコミへの発表は週明けとなった。被害者はフォーブ・プリンスという15歳の女子高校生。自宅の2回で首吊り自殺した。http://www.cnn.com/2010/CRIME/03/30/massachusetts.bullying.suicide/index.html?hpt=T1

やはり、日本とは格段に処理・対策が早いと思った。事実関係を云々といって日本ならまだまだぐずぐずしているかもしれないが、1月に自殺という痛ましいことが起きたあと、翌月には女性のDA(検察官)エリザベス・シャイベルが9名を起訴、先週金曜日に判決があった。全員の罪状は未確認だが、各人に共通しているのは「法的強姦」である。有罪判決後、収監された者はまだいない。未成年なので処分決定はこれからなのだろう。

言葉による暴力、腕力による身体への攻撃、いずれの(複数回長期?)犯行も学校の中で行われ、授業時間帯であるが、今のところ学校関係者に対する責任をめぐっての法的制裁は出されていない。日本の人は、登校前や下校後でなければ、なにゆえに多数の生徒が教室不在なのに気づかなかったのかと不思議に思うであろう。「授業に出ていない授業時間帯」というのがアメリカにはあるのだ。

最近は日本でもあるかもしれないが、ブロック制のカリキュラムを組む高等学校では、一日のうちに授業がなくて自習等に費やす時間帯が生じる可能性がある。また、チュートリアルといって大学のオープンアワーのように、先生が個別指導に当てる時間帯がある。この時間というのは勉強する者は必死に先生の許で質問や自習するのだが、どこかの先生の部屋に必ず行かなければならないということではない。

そういう時間帯は図書館、芝生、ベンチ、空いている教室、どこにいてもいいし、大人の目は届かない。もちろん学校のセキュリティーが巡回しているが、隠れようと思えばいくらでも隠れて悪さはできる。若者特有のいたずらや、からかい、喧嘩はもちろんどこにも存在する。しかし、シャイベル検察官は、今回のものは通常の学生による喧嘩などの程度を超えるものであったと語る。

このようなことが起こったことは腹立たしい。しかし、二度と繰り返さないように、検察が迅速に動いてくれたことは評価するべきだろう。処分は厳罰ではなく、教化的処分となるのであろうか。続報があったら、また報告する。

お知らせ:お待たせしている共観福音書問題ですが、現在1960年代の著作(一次資料)にいくつか目を通しています。そんなわけでしばらくお待ちください。1回分まとまることがあれば、明日にも書きます。