Comments by Dr Marks

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我が師のお〜〜ん、いや我が師の本だ。ガンドリー先生の新刊。新約聖書はこれ一冊で。

Commentary on the New Testament: Verse-by-Verse Explanations with a Literal Translation

Commentary on the New Testament: Verse-by-Verse Explanations with a Literal Translation

5年ほど前に、サンタバーバラのあの静かなキャンパスで、余に今書いているといった本の一つだ。あの頃から授業は止めて名誉教授になったロバート・ガンドリー先生(Robert H. Gundry)。彼についてはあまりいい説明ではないがウィキも紹介しておこう→http://en.wikipedia.org/wiki/Robert_H._Gundry。私生活を言えば、娘が二人で息子はいないが、娘二人はいずれもキリスト教学(姉は神学者、妹は聖書考古学者)の研究者に嫁いでいる。神学者のほうは、有名なエール大学のヴォルフ(Miroslav Volf、http://en.wikipedia.org/wiki/Miroslav_Volf)だ。

彼は右からは左、左からは右というふうに誤解されるが、深い学識に基づいた頑固な新約学者。今回の著作でもマルコ伝の16章9節以下は扱っていない。偽物であるとの信念に基づいているからだ。まあ、現在のまともな学者の通説でもあるから、彼だけが「頑固」ということでもない。しかし、教会人によっては嫌うであろうな。

本書は、新約聖書全巻の1冊本の註解書である。大判なのに字は小さな9ポイントで約1,050ページの大著だ。訳ももちろん彼自身の訳である。最初は、本書の日本語訳を申し出ようと思ったが止めた。私が日本語に訳すといえば、彼が快諾するのはわかっている。しかし、この量を見てビビッたのだ。まあ、今後、気を取り直してその気になったらわからないが。この量は半端じゃないからな。(先生は今、毎日が日曜日。こっちは違うし。)

彼は原稿をいまだに万年筆で書く。ひょっとしたら、余が贈呈した万年筆で書いたかもしれない。その万年筆は何かだって。それは決まってますよ、ウォーターマンhttp://www.waterman.com/en/style/pens/exception)。ええ、本当の話です。