念のためだがパリ東駅について

前の記事でノットルダーム大聖堂を背にして北に向かえばそこがパリ東駅というようなことを書いた。北に向かえば北駅ではないかと言われそうだ。確かに北駅もあるのだが、大聖堂を背にした形では、真北はむしろ東駅だ。

そして、東駅から少し西の方角に北駅もある。パリにある六つの駅のうち、この二つの駅は近い。しかし、北駅も東駅も北にあるから北、東にあるから東ということではない。実際、リヨン駅などは東駅より東に位置している。

名称の由縁は、パリ市内での位置ではなく、その駅から発着する列車の方角を示しているのである。だから、パリの中にリヨン駅があるのもうなずける。リヨン方面の列車が発着するからだ。

東駅からの列車は、フランスの東の端ストラスブール市に向かい、更に国境を越えて東に向かう。よく見えないかもしれないが、東駅（ギャルドゥレストゥ）の正面の女神の下にはStrasbourgと書いてある。昔、ここが東駅ではなくストラスブール駅と言われていたときの名残だ。

現在、パリとストラスブールは２時間15分。東京から名古屋の感覚だから日帰り出張は軽いもの。本数も多い。余も実は１日だけはパリにも行っていたんざんす。

この駅の向かって左側にあるシナ料理屋は安くて美味いよ。ここで買って列車に持ち込み遅い夕食にしたんだ。