Comments by Dr Marks

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Entries from 2009-01-01 to 1 month

英語でわからないことは日本語でもわからない、あるいはその逆

いつもの finalvent さんのところで tennteke さんという方が面白い(役に立つ)コメントをしていたので横を入れてきた。コメントはするが、よほどでなければ横はしないのに、今日してしまったのには訳がある。たとえ普段に日英両語を使っていても、英語でわ…

ヘレーニステースとはギリシア語を話す人? ヘブライーオスとはヘブル語を話す人?

下の記事を書いてから、使徒行伝6章1節を思い出した。ここL.A.にはバイリンガルの教会が多い。アルメニア人の教会ではアルメニア語の説教の時間と英語の説教の時間があったりするし、カトリック教会では英語の時間とスペイン語の時間がある。日系教会では…

英独辞典で英語のポイズン(Poison)を引くとギフト(Gift)が出てくるが

栗原裕一郎さんちのブログで「ポイズン」が話題だが、そういえば日本語片仮名表記で英単語の末尾の son がソンとかサンとかゾンにならずに o をサイレントにして表記する珍しい例だな。ズンだもの。Poison に対応する一般的なドイツ語は Gift だ。発音も綴り…

今日(米時間、日曜日)、デニーズのデフレ的グランド・スラムを食べた

テレビでグランド・スラム(パンケーキ2枚、玉子2個、ソーセージ2本、ベーコン2枚)が3ドル99セント(1月限定)というので、数年ぶりにデニーズに入った。ほら、日本にもあるあのデニーズですよ。金持ちの私は、あまりあのような庶民の食堂には入りま…

オバマ「内閣」は連立政権か―マロナイト・カトリック教徒で共和党員のレイが「運輸大臣」予定

というのは冗談だが、オバマ閣僚に共和党員がいるのは本当。ビル・クリントンが大嫌いなレイモンド・ラフード(通称レイ、Raymond H. "Ray" LaHood)イリノイ州選出の下院議員だ。しかもこの政治家の息子なんかはマケインの選挙参謀だったんだもん。ともかく…

今日(アメリカ時間16日)、アンデュルー・ワイイス(Andrew Wyeth)が亡くなった

91歳だった。今のところ死因は明らかにされていない。高齢だから老衰か冬なので肺炎かもしれないが、何でもいい。古き良きアメリカの原風景(American scene)が見たければ彼の絵を見ればいい。日本語のウィキペディアではアンドリュー・ワイエスという片仮…

愛妻家の鑑、團藤重光先生(という未確認情報)

今年の元旦の日付の記事で、團藤重光先生の姿が見えない、もしや…、などと書いたが、どうやらご自分の体調ではなく、奥様の具合が悪くて付きっ切りらしい。年取ると夫婦の絆はますます強くなるのだろうね。しかし、肉体的には看病しながら、精神的には病身の…

国民の祝日、国民の休日、連邦祝日(Federal Holidays in the United States)

数日前、ちっ日本はまた3連休か、と書いたが、アメリカも今週末から?連休だ。King家の息子に Martin Lutherなんてふざけた名前を付けた親がいて、その子がまたその子に同じ名前を付けたから Martin Luther King, Jr. この人がボストン大学で鈴木先生と机を…

大統領就任式といえば、レゴランドではもう終わったって

このサイト→http://www.cnn.com/video/#/video/us/2009/01/15/hamel.ca.legoland.inauguration.xetv

小谷野先生連載『駒場学派の歴史』に森安達也という人が二度出てきたが

いずれもスラヴ文献学専攻という紹介だった。彼は東外大の露語を出てから東大の擬似准キリスト教学科的な西洋古典(これも駒場)に学び、駒場学派としての小谷野敦先生の古巣である比較でも教え教養学部教授となった。しかし、残念ながら52歳という働き盛りで…

シティー・グループといわれるスィティ・グループはモルガン・スタンレーといわれるモーガン・スタンリーに一部売却したが

駄目だね。あーあ、60ドルだったものが、5ドル以下だぜ。あんとき売っときゃよかったものを。しかし、finalvent さんじゃないが、もう慣れっこ。がっかりするほどの株数持ってたわけではないし。まっ、売らずに取っとくよ。売ってもなんとかなる株数じゃな…

おお、14日はシュヴァイツァーの誕生日だったのか

ウィキは敢えて英語版→http://en.wikipedia.org/wiki/Albert_Schweitzer

哲学も神学もまとめてはならない、否、まとまるはずがないから未完で発表せよ

聖書学の研究をさぼっているからということではなく、昨年の春頃から哲学や神学の本や論文を読むことが多くなった。そして、聖書学と違って、哲学や神学はまとまらないものだという確信がますます強くなった。私は哲学出身であり、学歴的には聖書学者ではな…

冬なのに、某大学の池の日差しは夏のよう

東京は寒いらしいし、アメリカも中西部は凄い寒気が襲っている。しかし、この数日のL.A.は、ラ・二ーニャという女の子のせいで暑い。朝晩は寒いが、日中はホノルルより暑かったらしい。この池は面白い池で、池の水が対流している。いや、対流しているように…

小森の「こじつけ」とか陣野の「与太」とか面白くて、おまえにハートブレイク

私は、小森とか陣野とかまったく知らない。書いてる本を見たことすらない。でも、そんなことはどうでもいい。「おまえ」が引用してくれていることに、こじつけとか与太と言っていることがピッタシなのだ。「おまえ」とは猫猫先生のお友達らしい栗原裕一郎と…

カレーを作ったつもりがゲヴィッチになってしまった

今日は夕食時に客人があるので日本式カレーを作るつもりだった。ご飯を炊いてカレーをかけて食べさせるのが面倒がないし短時間で済む。何人来るかわからないときも、カレーなら便利だ。これがステーキとかフィッシュにしてみてごらん。一人分足りなかったら…

ハングル(한글、hangeul)の正体

どうも常識と思っていたことが正しくはないかもしれない。その普及の歴史も問題だが、その起源さえも。もともと成立の年代や制定者が特定できる文字などは胡散臭くて当然かもしれない。文化が政治力で創られたというのは神話かもしれない。それにしても、あ…

右上の「アナログ」を消す方法って、なーんだ

言ってる意味がわからなかった。アメリカじゃそんな嫌味してないもんね。アナログのままでディジタルが見られるようにアメリカ政府はコンヴァータのお金をくれたから、家は2台分80ドルもらってアナログのままでディジタルを楽しんでるよ、Finalventさん。

立ち位置から自由(Standpunktfreiheit)という幻想あるいは誤解(承前)

数日前、「比較宗教」のタイトルで、「立ち位置から自由な研究などない」というところで確かハイデッガーも言っていると書いたが、彼の "Ontologie" という薄い本の17節だと思う。思うというのは、手許にあるのが同書のヴァン・ビューレン(John van Buren)…

日が長くなった。えっ、日本はまた3連休だって? 豊かな国だ

5時頃に帰宅することが多いが、クリスマス前なら4時半で薄暗くなっていたのに、5時半でも明るくなった。日が長くなっている。今冬時間(これが標準時間)だが、アメリカでは夏時間の期間が長くなったので、一年中、日本よりも明るい夜が長い気がしてしま…

ピーター・カービーって誰だ

Peter Kirby で英語圏でサーチをかけると幾つも出てくる。今日、グッドエイカー先生のサイトで彼が復活した(死んでいたわけではない)というので久しぶりに彼のサイトを見てみた。一生懸命作ったサイトで、我々の参考にもなるものだ。実は、彼は謎の人で、…

とうとうメリーHが引退、しかしゲヴィッチ料理は不滅!

メリーHが仕事を辞めた。今までも半分引退(semi-retired)なのだから引退していたには違いないのだが、今後一切働かないそうだ。ナチスの刺青付きの旦那さんと一緒に故郷ヨーロッパ(彼女はルーマニアン・ジュー、彼氏はハンガリアン・ジュー)の旅行などで…

トンデモ本の原稿落手、ふう_| ̄|○

来た来た、原稿のほかに変な資料の山。こりゃ、使えんよ、少なくともこのままじゃ。この著者は航空宇宙工学(aeronautics)が本業で、名門のロンドンはインペリアル・カレッジ(ロンドン大の自然科学系カレッジ)出身の博士様なんだが、自分の流儀で書くもの…

比較宗教学というものがなぜ面白くないか

客観性がないから。哲学に無知な比較宗教学者あるいは宗教史家というものは、信仰から離れて宗教を研究することが客観性だと勘違いしている。主観性とか客観性とかの区別は、一切から切り離された形では存在しないのだ。私は「空の墓伝承」に取り組んだ頃、…

ハーバト・ドレイファスとは俺のことかとヒューバート・ドライフス言い

また、十八番の馬鹿ネタかと言われるのを覚悟で。いやね、ハイデッガー関連での日本語サイトを見ていたら、「ドレイファス」がはてなのキーワードになっているのを見つけてクリックしてみたら、うん、Hubert L. Dreyfusなんだがね、「ハーバト・ドレイファス…

20年前のトム・クルーズを観た(ダスティン・ホフマンとのRain Manを観た)

ほぼ一箇月ぶりのあるレッスンが夕方終わってから、20年前に見逃した映画のビデオを入手していたので観た。Raymond兄ちゃんを弟はRain Manと呼んでいたわけだ。笑わされながらも結構しんみりしてしまった。そのほか日本の映画評論家(あるいは評論家気取り)…

サリンジャーってダリンジャー(よくもあんなクズ本の翻訳でもうけるもんだ)

サリンジャーってダリンジャーって、阿呆な駄洒落と思うだろう。もちろんJ.D. Salinger のことなのだが、私はこの作家はこの程度の作家だと思っている。小谷野先生が翻訳翻訳とおっしゃる中にはサリンジャーもあるのだろうか。どうやらこの馬鹿作家も日本で…

2枚の埋葬写真―ガザとイスラエル

今日宅配の『ニューズウィーク』(1月12日号)に、ガザとイスラエルの記事が載っていたが、驚いたのはそれぞれ見開きで(ということは計4ページ)ガザとイスラエルの埋葬写真が記事の初めに置かれていたことだ。その他にハマス戦闘員数人の死体の写真もあ…

トンデモ本(その2)サイエンティストとサイエントロジスト

Outrageous とそうでないトンデモ本があると書いたが、区別が主観的であると指摘された。認める。差などないかもしれない。例えば、トンデモ本大好きの日本(アメリカもそうだが)では血液型本はロングセラーで、今でも新刊を適当に目先を変えていくらでも出…

食うための本と読んでもらうための本

内田樹氏のブログに1週間に一度くらい行くようになったが、今日は読み出してみて、議論はしないとか初めから喧嘩ごしなので、何だまた内田流トンデモ節かと思ったが、本を出す動機と著作権(この場合は発行権)について書いていることは痛快だった。本を出…