Comments by Dr Marks

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Jesus Seminar and Enoch Seminar (ジーザス・セミナーとエノク・セミナー)

なんだか埋め草的記事だな(苦笑)。ジーザス・セミナーについてはしばしば名前を出したし、既に日本でも知られている「変てこ集団」だが、エノク・セミナーについてはまだごく一部の人しか知らないのではないかと思う。しかし、こういう場合、同じ聖書学者や考古学者あるいは神学者でも、自分の専門と重なる場合は、いわゆるごく一部の人となるわけで(笑)、そうでない場合は学者といえども知らないものだ。会員はほとんどが北米とヨーロッパ、そして若干名がイスラエルとオーストラリアとニュージーランドにいるだけだ。

ジーザス・セミナーのほうは南カリフォルニア的というか、アメリカ的な「変てこ集団」であり、故ロバート・ファンク博士と日本でもおなじみの辞め神父様ジョン・ドミニック・クロッサンの肝いりで1985年創立の老舗研究会ということになる。このブログでも何度か書いたので例えば昨年暮れの記事を見ていただこう。

さて、エノク・セミナーだが、2001年から隔年でイタリアで開催されている第二神殿時代とキリスト教起源に関わる国際研究会である。創立者ミシガン大学の先生なのに、こちらがイタリア的であるのはイタリア人だからだろうか。奴の名はガブリエル・ボッカッチーニ(Gabriele Boccaccini)だが、ほら誰も知らんだろう。末尾に e が付いてても男だよ。ちょっとシーシーだけど。で、会場は、イタリアの修道院だったり大学だったりする。研究会のサイトもあるがまずWPのサイトはこちら。(予算付けてもらって只で故郷に帰る気だったのかなあ。)

そういえば、どちらの研究会も原則、当該分野で既にPh.D.を取ったものしか入れてくれないが、エノクのほうは大学の先生もしてないと入れてくれない。しかも、誰かの推薦状が必要なようだ。何か秘密めいていて胡散臭いだろう?(エノクは博士直前の博士候補に関しては別個に集まりを持たせている。)