Comments by Dr Marks

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イランの変てこな大統領選挙が終わって1年経った。緑の運動のメーディ・カールビ師がCNNに答えた。これこそ本当のイスラム教指導者〔原記事CNN: http://bit.ly/cor9R5〕


カールビ(Mehdi Karrubi)師の息子モハッマド氏にCNNがEメールを出して、カールビ師の現在の心境を聞いてもらった。要約する。

昨年の選挙の前と後とではどう違っているか:選挙には希望に燃えて参加したが、残念なことに不正によってねじまげられ、抗議すると弾圧された。選挙した人たちは成熟した意識を持てるようになっていたのに、多くの者が逮捕されたり傷を負ってしまった。この国の獄はそのような人々で一杯になり、憲法も踏みにじられてしまった。

状況はその後好転したか:二つが言える。一つは、政治的、経済的、国際的な関係を見る限り悪くなっている。しかし、二つ目として、深く観察してみれば、国民の権利の意識の高まりが見られる。これは偉大な進歩だ。

多くの犠牲を払った選挙だったが、犠牲を払うだけの価値はあったか:確かに、革命と憲法に示された権利がないがしろにされて血の犠牲を強いられた。しかし、歴史が示すように犠牲は不可欠かもしれない。平和的に運動したとしてもそうである。

街頭での抗議行動がなくなったのは:迫害が激しくなったからであり、警察国家になってしまったからだ。しかし、我々の要望を忘れたわけではない。

緑の運動は昨年の今頃より強くなったのか弱くなったのか:強くなり成熟した。抑圧にもかかわらず、広い層に運動が浸透している。だから、そのことを知る政府側は、葬儀であれなんであれ人が集合・結集するあらゆる機会を阻止しようとしている。

運動の現在の目標は:憲法に定められた人々の権利、基本的人権をまず実現することだ。

それをどのように実行に移すのか:つまり革命の原点に返ることだが、そのためにはまず基本的人権の意識を、平和的に、かつ最も少ない犠牲で高めていくことだ。

アーマディネジャッドが大統領だと思っているか:いいえ、何度も言ったように、単なる現在の政府の親分というだけだ。

身の危険を感じるか:それは心配だが恐れない。家族も私も今までさまざまな危険にさらされた。しかし、もっと心配なのは弾圧にあっている人たちのことだ。変革は容易ではないが、人々のためにするというのが私の務めだ。

緑の運動が成功するという希望はどこから:この運動の強みは多様な層からの支持だ。人々の意識が高まり、ことに若い人や女性が先頭に立っていてくれる。つまり、運動の真の指導者は、我々(政治指導者、宗教指導者)ではなく、一般の人々だ。困難な日々は続くだろう。しかし、道ははっきりしているし、未来は人々のものだ。

かいつまめば、以上のようなことだが、イスラムの良識ある指導者、万歳だ。こんな人たちと、宗教が違っても一緒に暮らしたい。本当にそう思う。(じゃっどん、それにしても、ネジャッドの野郎、はよクダバリなはれ。)