Comments by Dr Marks

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親方女王陛下(ユニオン・ジャック)で懲りない英国人魂

 

英国国会議事堂に翻るユニオン・ジャック

UK/NZ 人のガメさんを意識しているわけではないが、今回も英国人をなんとかの種にしてみる。驕りというのかずぼらというのか、あるいは確信犯というのか、懲りずに親方女王陛下なのだ。

郊外に出かける用事で便利なのは鉄道。しかし、不便なのは臣下のサッチャー女史が民営化した際に分断した鉄道会社の連携がうまくないことだ。旅行者は、どこの国でもそうだと思うが、駅のインフォメーションの窓口を頼りにする。ところがどっこい、英国では難しいことがある。

つまり、他の会社だから私は知りません、と木で鼻をくくったような返事をされることがある。わからないならわからないなりに、どこそこならわかると言えばいいものを「知らん、ピリオド」なのだ。ドイツ辺りのインフォメーションでそんな目にあったことはない。(フランス辺りで組合のストの際は、予定は神のみぞ知るなので、それは例外。)

現在、英国で興味をもたれている事件は(すでに世界中で興味をもったかもしれないが)、英国諜報機関の30代初めの男性が他殺体で見つかったことだ。彼の評判はすこぶる良い。常に、ていねい、中庸で、静か。余などとは正反対な人物だった。ケンブリッジで数学の博士号を取り、米英を往復していた。親類の者も、彼は非常にプライヴェイトで生活の様子を話さないといっている。

さて、以上のように彼の身分など誰でも知っているのに、いまだに英国政府は、彼が女王陛下のスパイであったことは公式に認めていない。公務員であることさえ明かさないのだ。そして、自由に警察に捜査させて、ギャレス・ウィリアムズ(彼の名)氏の個人的トラブルによる死という方向にもっていきたいらしい。

彼の死は2週間前との検視結果から、旅行者の間での冗談は、「おお、まだ英国に来ていないからアリバイがある」だ。余も入国記録だけでなく二重にアリバイがある。来た日にユダヤ系英国人の英国パスポートを拾って届け出ているからだ。