Comments by Dr Marks

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げっ、書評→本の紹介→本についてのほんの紹介→書評の紹介、と成り下がるが、『初期キリスト教徒の世界での女性』を紹介しちゃう

Women in the World of the Earliest Christians: Illuminating Ancient Ways of Life

Women in the World of the Earliest Christians: Illuminating Ancient Ways of Life

というわけなんだけど、毎週来る書評誌の電子版(高い年刊の冊子版も買ってる)で面白そうだと買う前に紹介したくもなるので。ねっ、何となく面白そうでしょう。イエスから使徒時代の普通の女性の生活を描いてみたんだって。実際に絵もあるってさ。(書評PDF:http://www.bookreviews.org/pdf/7528_8214.pdf

リン・コーヒックの『初期キリスト教徒の世界での女性:古代の生活様式に光を当てて』という本で、著者リン姉さんについてはこちら(http://www.wheaton.edu/Theology/faculty/cohick/)どうぞ。辛口批評のコリーン・コンウェイ小母さん(←差別待遇)についてはこちらね(http://bit.ly/b1yoR2)。まあ、もともと両者は立場が違うわね。簡単に言えば、リン姉さんはいわゆるフェミニストではなく、コリーン小母さんはフェミニスト

初めのほうで立場というか方法論を述べているそうで、ポストモダンの屁理屈を排除して淡々と記述しているらしい。もっとも、それが無邪気すぎると評者は言うておる。章は9つに分かれる。

1章は娘時代の女。2章と3章では結婚と妻の現実について、同時代のエリートが理想として描いた妻の姿と対比。4章が母としての女で、5章と6章が女性の宗教活動で、異教徒、ユダヤ教徒キリスト教徒のそれぞれについて記述。7章で女性の日常の仕事を記述するが、この点では信仰する宗教の違いは強調されないようだ。8章は特別に娼婦と奴隷としての女に焦点が当てられる。最終の9章では、女性の慈善活動や貧民救済事業が扱われている。

この書評では、その内容に関してのコリーン小母さんの批評が続くが、それはむしろ読まずに、自分で買って(借りて)読んでから見たほうがいいだろう。じゃあねー、バイバイ。