Comments by Dr Marks

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不平等社会と縁故主義、停滞社会と民主主義、そして世襲社会

Twitter では長くなりすぎるが、ブログとしては短すぎるかな。チュニジア政変で懸念を余がブログに書いたように、あの狂乱はイスラム世界に飛び火している。これらの国々は、CNN などによれば、共通して縁故がなければ生きていけないような不平等世界であるそうだ。

政変の手段は間違っているが、そういう根があることは本当だろう。北朝鮮はもちろん共産党独裁の支那も賄賂と縁故はいまだに強力な社会の力である。イスラム世界がそうであってもおかしくはない。

理念的には人間は平等でなければならないし機会は均等でなければならない。しかし、民主主義社会においても、現実に個々人の能力には差があるわけだから、暮らし向きに差が出てくるのも仕方がない。理念は理念であって現実ではないからだ。理念を現実だと思うから、妬みや怨恨に発展する。

しかし、民主主義国とはいっても、個々人の能力とは関係のないところでの差別や不平等が起こることがある。社会の停滞による縁故主義である。例えば、日本の政治家、学者、芸人、はては芸術家まで、本人の能力を縁故や血縁で補う、二世、三世、果ては四世、五世が跋扈している。世襲社会とも言うな。