Comments by Dr Marks

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機上のサイーフ・アルイスラーム・ガッダフィー博士


故大佐殿の次男 Saif al-Islam Gaddafi博士(Ph.D., London School of Economics)が身柄を確保されてリビア西部のジンタン市に向かう飛行機の中。裁判はどこが担当するかでもめちょる。

まあ、ウィキペディアなどを読んでいると(日本語版なし)いろいろと勝手なことを書いている。例えば、彼が提出した論文の6%は他人の引き写しだとかだが。意味がわからん。学術論文で引用本文が6%なら少ないほうじゃないか。

彼の名前サイーフ・アルイスラムとはアラビア語で「イスラムの剣」という意味だそうだ。彼の博士論文は、民主化と国際平和を目指す内容。

いわゆる国際政治学論文であり、題名は"The role of civil society in the democratisation of global governance institutions: from 'soft power' to collective decision-making?"『グローバル支配諸機関の民主化における市民社会の役割:「ソフト・パワー」から集団的意思決定へ?』だそうだ。しかしクエスチョン・マークが?

ソフト・パワーというのはハーヴァードのジョセフ・ナイが提唱した一種の学術用語。軍事力や経済力の有無を言わせない力(ハード・パワー)ではなく、文化・政治・政策等の「魅力」を通じて国際的な合意(集団的意思決定)に導くというものだ。

彼の論文を WorldCat Dissertationなどで検索する人のために念のため。彼の著者名は, Saif Al-Islam Alqadhafi となっている。