Comments by Dr Marks

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ジュリエットなしのロミオ・クラブとは? おまけに一期一会の集まり東大聖研

いやね、新聞読んでたらロミオ・クラブって出てるわけよ。何だろうと思ったら爺さんたちの集まりのようなんだ。で、週末の話題には悪くないと思ったので紹介しちゃる。

爺さんの集まりだから、婆さんは行けないんだよ。爺さんが一人で行くんで、連れ合いの婆さんでも、恋人の婆さんがいたとしても連れては行ってはいけない。うん、若い恋人でももちろん駄目。だから、ジュリエットなしさ。

なのにどうしてロミオ・クラブと言うかといえば、Retired Old Men Eating Out (ROMEO) Club だからさ。つまり、「退職した老人の男たちが外に食べに行く集まり」ということだな。今ではアメリカの各地にあるそうで、それらの会の互いの親睦のためのコミュニケーションもあるが、基本的には、会則も会長も会員資格も何もかもないそうだ。

だから Retired といっても、必ずしも退職していなくてもいいそうで(Half-Ritiredという言葉もあるが)、自分がそろそろそういう年代の男だと思うなら(例えば、50代であっても)、参加してもいいそうだ。じゃあ、わかったが、どうすれば参加できるのか、と諸君は思うだろう。なるほど、運良くそのような爺さんと知り合いならたやすいが、そうでなければインターネット等で検索して地元のクラブを探すしかないそうだ(http://www.romeoclub.org/chapters.htm)。

しかし、実は、もっと簡単な方法がある。そう思った爺さんは、自分が中心になって、まず数人の知り合いに声をかけ、自分で始めてみればいいのだ。その際は、自分が発起人であるとか、代表だなどと思ってはいけないらしい。確かに、ある程度クラブへの参加者が増えれば、次はどこどこに集まろうとか、月に何回会うかとか決めなければならないし、連絡者も必要だが、そういったことも固定的に考えないことだそうだ。

集まったら催し物などを企画してもいいのだろうが、基本的にはレストランに集結しておしゃべりするだけだから、むしろ余り大きくならないほうがいいのかもしれない。つまり、自然と気が合えばそのクラブに残り、気が合わなければ気が合う者同士新たにクラブを起こせばいい。

なんとなく矢内原忠雄が始めた「東大聖研」(東京大学の無教会系聖書研究会)のような一期一会を原則とする集まりのようである。実際の東大聖研には、常に誰か東京大学の専任教員が顧問として参加し、誰か院生がまとめ役でいるわけだが、会則も会長も会員資格もない(東大の人間でなくても参加できる)。

まとめ役が一応万が一のために参加者の氏名と連絡先を管理するが、参加者はそのような情報を提供することを拒否してもいい。東大教員である顧問は、会の指導者でも何でもない。只座っているだけである。まあ、その日司会に当たったものが気を利かして顧問にわざわざコメントをもらうこともあるが、そんなことをしなくてもいいのだ。そうそう、司会といったが、これも輪番で適当であり、聖書を順番に読むだけだが、発表予定者のようなものを立てることもある。

そんなふうに、このロミオ・クラブも一期一会の集まりだ。気が向けば行く。嫌なら行かない。それでいいんだな。だが、ブリガム・ヤング大のなんたらかんたらも言うらしいが、こういうふうに集まる爺さんは、集まらない爺さんよりいくらか長生きできるそうだ。そんなことは言われなくてもわかるよ。どうだい、諸君、いや、お若いあんたでもだよ、こんなことやってみたら?

こんなウェッブサイト(http://www.romeoclub.org/member.htm)もあったが、ここでは会員紹介などもしているようだ。しかし、これじゃ台無しだわな。経歴とか自慢してもしょうがない。