Comments by Dr Marks

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Entries from 2008-01-01 to 1 year

週末はブログシャバートと言い続けているのにまた「終末 Final Event」だ―シュヴァイツァー博士の巻

シュヴァイツァー博士演奏のオルガン(バッハの『小フーガ』)終末論が自分の生き方と関連するというと実存主義的生き方かと勘違いしてもらっては困る。(いや、結局はそうなのかもしれないが、まだお金が欲しいほど生臭ければそうではない。)終末の話は、…

21世紀神学の覚書

数日前に、ハイデッガーの存在的(ontisch、個々の存在に関わる)と存在論的(ontologisch、個々の存在を超えた存在そのものに関わる)という区別について触れた。ハイデッガーのもっと有名な用語でこれら二者を示せば、前者 ontisch は existenzielとなり、…

金が欲しくなくなったら、やはり幸福かもしれない―小さな終末論

数日前に金が欲しくなくなったら不幸であると書いた。金が欲しいうちは一般的な意味で幸福だからだ。あるいはこの世的な意味で幸福だ。今日も明日もこの世で経済的な生活を営み続けるうちは、金はいくらあってもありすぎるということはない。しかし、明日を…

アメリカ派遣日本人特派員の耳について―Blagojevich知事をめぐり

今朝起きたら、このニューズが日本の新聞ネットに出揃っていた。私は昨日のブログで「ブラゴイェヴィッチ」と書いたが、ヴィッチをビッチと書くことは日本語の習慣だから除外する。 以下、猫猫風だが実名(敬称略)で書く。正しい発音を反映しているのは誰か…

キャンベル姉ちゃんのオバマ攻撃―ブラゴイェヴィッチに関して

http://www.cnn.com/2008/POLITICS/12/10/campbell.brown.obama/index.html#cnnSTCVideoビデオで英語だが、親切なCNNは文字起こし(トランスクリプト)をしてくれているので耳が悪くても中味はわかる。しかし、この姉ちゃんは(女性の声は男性より通る)「ブ…

 「メリークリスマス!」と言えばいいではないか:本家に載せた記事の再録 

今日、ある日本のブログで「メリークリスマス」をめぐる議論を見たために再録することにした。暦は、日本、アジア、中東、ヨーロッパ、米東海岸、等々と巡りめぐって米西海岸に到る(ハワイはその後だが)。西海岸に住む私は、日本と比べれば1日遅れなので…

イリノイ州知事ブラゴイェヴィッチ逮捕さる―これでイリノイ州知事は4人連続豚箱だ!(嗚呼、アル・カポーン様!)

どちらがブラゴイェヴィッチでどちらがアル・カポーンかはわかるよねオバマ次期大統領がイリノイ州選出の上院議員を辞任したことを受けイリノイ州は後任を選ぶわけだが、民主党から誰を出すかの鍵を握るロッド・ブラゴイェヴィッチ(Rod Blagojevich)知事(…

マウスが40歳だって―でもミッキーマウスじゃないよ、コンピュータ・マウスさ

スクリーンタッチやパネルタッチになっても私はネズミ派だ。普通のマウスの1/3の小さなものが好きで愛用している。どうもネズミでないといらいらするからだ。以下に動画ニューズがある。ロジテックのダニエル・ボレルが歴史を語っている。(因みに、ミッキー…

金が欲しくなくなったら幸なのか不幸なのか―多分、不幸

あるブログにコメントしてから、ふと気になったことがある。いや、そのコメントでも、これから述べると同じようなことを書くには書いたのだが、明瞭に表明するのをためらったからだ。今、明瞭に言う。金が欲しくなくなるときは、やはり不幸だろう。今、来る…

オバマは小谷野先生(猫猫先生)の期待を裏切る予定?:ホワイトハウスを全館禁煙にしたのは民主党の先輩クリントン、嗚呼!

あまり知られていないこと、というか隠していたことがオバマにはある。彼はタバコを吸う。吸っていたのではなく、今でも吸うのだ。選挙期間中はしばしば(神経質なので)抜け出して吸っていたらしい。しかし、全館禁煙のホワイトハウスに行くためには禁煙せ…

あっ、パールハーバーだ:オバマが日系シンセキ元陸軍参謀総長を閣僚に

今朝(7日朝)、オバマがNBCの政治番組に出ていた。昨夜、同じNBCのSNL(Satursay Night Live)でやっていたオバマそっくりの英語で(もちろん朝のは本物だから似ているもいないもないのだが)日系の4つ星を退役軍人長官(引退軍人のボス、Secretary of Vet…

やはり危ない道なのだろうか:L.A.サウス地区(ウェスタン街道、80番街から20番街)

View Larger Mapクリスマス会のシーズンだ。日曜の遅い午後からトーランス(Torrance)市という日系企業がひしめく街でクリスマス会に出た。7時過ぎにはお開きなので高速には乗らず、ウェスタン街道という南北に真っ直ぐに伸びている道を北上して帰宅した。…

アメリカの大学の願書締切期限

早期の願書、そして年明けてからの後期の願書もあるが、大学らしい大学の締切は11月の初めから今日辺りまでが一般的だ。州立大学などもそうだが、この数日、幾つか提出前の願書につける小論文(エッセー)を見てくれと頼まれた。頼まれると何でも引き受けて…

ポール・サガードの「脳と人生の意味」とマーティン・ハイデッガーの「存在と人生の意味」

Deepbluedragon氏のブログにお邪魔したら(パソコンの具合が悪いそうで心配だが)、認知科学者=認知哲学者サガード(Paul Thagard)の授業シラバスが話題になっていた。この場合、「脳」というより「人生の意味」に力点がある。どのようなことを科学していっ…

HP Mini 1000 vs. MacBook Air 勝負になるわけはないが、ちょっとした私的メモ

互いにそれほど離れていないので、まずコスコで HP Mini 1000 をいじる。そののちマック屋さんに向かった。まさか、マックはコスコじゃ扱っていないからね。何でこんなことをしているかというと、学会場はもちろん飛行場でも白いリンゴばかり目に付いたから…

新政権まであと七週―オバマ的「保守」が少しずつ明らかに

http://www.cnn.com/interactive/allpolitics/0811/interactive.obama.white.house/index.html感謝祭が終わり、クリスマス一色になって年の瀬となってきた。えーと、ハナカーも忘れると怒られるな。ああ、めんどうっちい。そんな中、今日はブッシュ大統領夫…

スペースシャトルの Sonic Boom

昨日の昼下がり、裏口の電灯を直していたら、家の屋根全体が揺らぐような「ダダンッ」という音がした。早速、屋根に何か落下しかと思って見てみたが異状はない。日曜日というのはニューズも少なく、すぐにテレビを付けてみたが臨時ニューズもないようだ。不…

食生活の伝統はしぶといが、言葉の継承は難しい

感謝祭は決心してKFC(ケンタッキーフライドチキン)にしたが、実はメリーHからまたユダヤ系ルーマニア料理をもらっており後日食べた。また、ミス・キャロル(といっても93歳!)をコスコ(日本ではコストコというらしいがCostco)に買い物に連れて行ったの…

コネなしで大学教授再び、あるいは師匠との関係

コメント欄ではなく、「コネなしで大学教授」にブクマコメントが入っていたが、その中でComplex-Catさんが教授による弟子のコネを結婚披露宴の紹介になぞらえていた。それを押し進めると、無理な結婚強要まで進むかもしれない。つまり、有力な学界ボスに押し…

名誉市長(self-appointed)としてしばしば訪れる町、ヴェントゥーラ(Ventura)

正面が市庁舎ヴェンチュラなどと言う人もいるが、一応はヴェントゥーラが正しい。L.A.から101号線で西に向かい1時間半ほどで着く。L.A.とサンタバーバラ市の間にあって、人口10万人、白人種が多く保守層が多い。この点、同様に白人種が多くてもリベラルが多…

コネなしで大学教授になるのは至難の業―なに、蝶ネクタイとか機内持ち込み旅行カバンの話ですよ

雑踏の中、買い物に行って買うべきものは何もない。いや、赤に近いえんじ色で無地の蝶ネクタイ1本だけ買った。75%引きだったから只みたいなものだ。今回の学会場では年寄りのほかに若者数名が蝶ネクタイをしていたが、昔に比べれば少なくなった。なんでも…

アテナの胸の女の子はゴルゴ13だった

あの埋葬用油壺(lekythos)の女性は、女神アテナ(Athena、ギリシア語では英語に近い発音になってアセーナ)であることをAntonian氏より教示いただいた。確かに、同じボストン美術館の所蔵品リストの中に別のレキュソスがあり、そこに同じ胸当てを着けた人…

埋葬と美術−雨の中、ボストン美術館(Museum of Fine Arts, Boston: MFA Boston)を訪ねて

日中も氷点下が続いていたのに、俄かに温かくなったと思ったら、土砂降りの雨となっていた。何とか飛行場に向かう前にボストン美術館に行く時間を工面できた。ホテルから15分も歩けば行き着けるのにタクシーを使った。ふと見ると、17ドルの入場券の右端に、1…

あっ、今日はサンクスギヴィング(感謝祭)だ

今年は何も準備していないし、誰も招待せず、誰にも招待されない(昨日、誘いが2件あったが断った)。昼に来客があるがそれだけだ。その客人も我が家に用事で来た後はパーティーに行くそうだから、簡単な昼食だけ出して上げるだけだ。夜(夕食)はどうしよ…

「トリノの聖骸布」再び―あるいは、ラテン語やギリシア語で書くより英語で書くのが嫌いなアントニオ君についてわかったこと若干

やはりカトリックの方々にとっては重要な問題のようでもありますので、早速ながら(十分な検討もしないでの意味)若干の情報をお伝えします。ボストン美術館の写真は後日といたします。アントニオ君(Antonio Lombatti)は、もちろん(私は知りませんでした…

取り急ぎいくつか―SBL Boston 2008

いよいよ忙しくなってしまった。またハーヴァードに行くかもしれないので、とうとうボストン美術館は目と鼻の先なのだが(てか、ボストンは川向こうのケンブリッジを含めてもすべて目と鼻の先の小さな町)行けないだろう。昨日、カスというかスカの発表が続…

ペテン師映画屋ヤコボヴィッチ(Jacobovici)の嘘とトリノの聖骸布の法螺(Quackery)

あまり面白くもない話が続いたが、寝る前に思い出したので。今日一番面白かったのは、メディアがいい加減な考古学の報道をすることに焦点を当てたセッションだった。確かに、一般向きの興味本位の本は大部数売れるのに、真面目な専門家の本は図書館で埃をか…

Edwin M. Yamauchi先生とKimie奥様、そして慌ててる秦剛平先生

Edwin M. Yamauchi といえば、日系アメリカ人聖書学者として最も有名で業績も優れていると言えるだろう。なにしろ22の言語に通じているのだ。現在、教育の一線からは退いてマイアミ大学の名誉教授。午前中のパピルス学の発表時に若い人に声を掛けたりフロア…

グッドエイカー vs. ドコーニック

ここで詳論するのは難しいが、簡単に。やはりグッドエイカーの議論はまだ完成していないわけでいろいろな指摘がなされた。例の編集疲労の理論に関しては、ユダヤ教側の書記の習慣からありえないのではとのフロアからの意見があったが、どのようなステージか…

ナタリーちゃんはMIT?

朝早いうちにMITを見学してから学会に参加した。甥にぜひMITにも行っておいでと言われていたが、寒くて寒くてチャールズ川の向こうにそびえる大学までハーヴァード橋を歩くのはどうもと思っていたら、ホテルのコンシェルジェが「前の通りからバスが出ていま…